2020年11月12日のブックマーク (7件)

  • 黄金の「地理学」|ちくま新書|藤原 辰史|webちくま

    『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』(湯澤規子著)について、藤原辰史さんに書評を書いていただきました。PR誌「ちくま」に掲載されたもののロングバージョンです。こののいろんな側面がうかびあがってきますので、ぜひご覧くださいませ。 1 と対比して、の変形にすぎぬ排泄に関わる研究は、それほど分厚くはないだろう、と思っていた。ところが書を読み、まず驚いたのは、排泄にまつわる参考文献の豊かさ、そして質の高さである。引用されるの一部を紹介しよう。三好春樹『ウンコ・シッコの介護学』、スーエレン・ホイ『清潔文化の誕生』、藤島茂『トイレット部長』、三俣延子「産業革命期イングランドにおけるナイトソイルの環境経済史」、林望『古今黄金譚』、姫田隼多『名古屋の屎尿市営』、斉藤たま『落し紙以前』、ロナルド・H・ブルーマー『拭く』、渡辺善次郎『都市と農村の間』など、なんとも魅力的なタイトルのに溢れている

    黄金の「地理学」|ちくま新書|藤原 辰史|webちくま
  • わかり合えない人間同士が、共に生きていくために――ヤマシタトモコが『違国日記』で表現しようとするもの - エキサイトニュース

    漫画家のヤマシタトモコが『FEEL YOUNG』(祥伝社)で連載中の『違国日記』の第5巻が、12月7日に発売される。各賞やメディアで話題を呼び、漫画好きたちを唸らせている同作の主人公は、35歳の少女小説家・高代槙生(こうだい・まきお)と、彼女の姪で両親を亡くした15歳の田汲朝(たくみ・あさ)。 人見知りの槙生が身寄りのない朝を引きとり、すれ違いと歩み寄りを繰り返しながら、たどたどしくも着実に共同生活を送っていく。 小さな幸福から苦い記憶まで、複雑な感情が織り込まれた彼女たちのふたり暮らしを丹念に描くことで、性別や世代を問わず熱い支持を集めている『違国日記』。槙生と朝が「お互いを理解できない」という事実をしみじみと咀嚼しながら、独自の関係性を構築していく姿は、同調や共感を強く要請する世の中のあり方に一石を投じるものとして読むこともできる。作者のヤマシタトモコに、『違国日記』の執筆にあたって考

    わかり合えない人間同士が、共に生きていくために――ヤマシタトモコが『違国日記』で表現しようとするもの - エキサイトニュース
  • 言語が減ることって問題ですか?への私の答え|下地理則(九州大学人文科学研究院 教授)

    このコラムは,『春秋』(2017年7月号,8/9月合併号)に連載した内容に,リンクをつけたり加筆修正したりして,さらにイントロを書き足したものです。 言語が減ることって問題ですか?私は言語学者である。琉球列島の言葉を専門にしている。 下地理則の研究室 冒頭の問いは,これまで何十回も,話者の人たちから,学生たちから,講演会での聴衆から,そして同業者たちから,投げかけられた問いである。同じような問いをされた言語学者も多いと思うし,自問している人もいるだろう。だから,この問題に対する私なりの回答を書き留めておくのは意味があることだと考えて,コラムにすることにした。 かなり前からのことではあるが,とりわけ21世紀に入って,言語学の世界では言語の消滅危機が大きな問題になっている。以下で述べるように,世界には7000近くの言語があるが,これが今世紀中に,50〜90%消滅する可能性がある。 さて,ここで

    言語が減ることって問題ですか?への私の答え|下地理則(九州大学人文科学研究院 教授)
  • 五つ目を持つ「エビ」の化石、節足動物の進化のミッシングリンクか

    中国・雲南省で発見された「キリンシア」の化石。南京地質古生物研究所提供(2019年撮影、2020年11月4日提供)。(c)AFP PHOTO /NANJING INSTITUTE OF GEOLOGY AND PALAEONTOLOGY/HUANG AND ZENG 【11月12日 AFP】約5億2000万年前に生息していた五つの目を持つエビに似た生物の化石が見つかり、地球上で最も多い生物種の進化をめぐる長年の議論に終止符が打たれる可能性が出てきた──。ロブスターやカニ、クモ、ヤスデなどを含む、節足動物だ。 節足動物は、現存する全動物種の約80%を構成する。だが、その進化については長年にわたって謎とされてきた。古代の祖先が、現代の節足動物にはないさまざまな特徴を有していたことがその理由だ。 しかし、中国の雲南(Yunnan)省で見つかったエビに似た生物「キリンシア(学名:Kylinxia

    五つ目を持つ「エビ」の化石、節足動物の進化のミッシングリンクか
    barringtonia
    barringtonia 2020/11/12
    論文( https://www.nature.com/articles/s41586-020-2883-7 )には、形態的特徴ベースの系統樹が載っていて、アノマロカリス類より現生の節足動物に近く、鋏角亜門とその他の節足動物の分岐の手前に位置するのではないか、とのこと。
  • 「これほど訳しつつわくわくさせられる本もなかなかなかったのも事実だ」『スケール:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』山形浩生氏、訳者解説|Hayakawa Books & Magazines(β)

    「これほど訳しつつわくわくさせられるもなかなかなかったのも事実だ」『スケール:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』山形浩生氏、訳者解説 ヒトとほぼ同じ要素でできているのに、なぜネズミは3年しか生きられないのか。企業は死を免れることができないのに、なぜ都市は成長を続けることができるのか――。 理論物理学者であるジョフリー・ウェストはこれらの問題について、物理学の方法論を応用することで、『スケール:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』で解き明かしました。 この記事では、書の訳者のひとりである山形浩生氏の解説を全文公開し、著者ウェストの思考に迫ります! 『スケール』解説 書はGeoffrey West, Scale: The Universal Laws of Life and Death in Organisms, Cities and Companies(Weidenfeld & Ni

    「これほど訳しつつわくわくさせられる本もなかなかなかったのも事実だ」『スケール:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』山形浩生氏、訳者解説|Hayakawa Books & Magazines(β)
  • アメリカ大統領選挙の支持地盤で読む、アメリカ文学リスト - ボヘミアの海岸線

    2020年アメリカ大統領選挙は激戦だった。2016年大統領選挙以降、世界中で、共和党と民主党それぞれを支持する「支持州」と「支持層」に注目が集まったように思う。 アメリカの大統領選挙は、人口ごとに選挙人数が割り振られ、州ごとにどちらかの政党を選ぶ「勝者総取り方式」が大半だ。そして州ごとにどちらかの政党を選ぶ傾向があり、この傾向は「土地」と「社会構成」を反映するため、多くのニュースやエッセイが問いを投げかける。 各政党の支持地盤はどんな地域か、どんな歴史があるのか、どんな人たちが住んでいるのか? この問いにたいする論考やエッセイ、書籍はすでにたくさんあるが、「アメリカ文学」もこの問いにたいして答えのひとつを持っている、と思う。 文学は、土地と社会と人によって育まれる。「どんな人たちなのか」「その人たちが生きる土地はどんな場所か」「その土地はどんな歴史を持っているのか」を知るには、うってつけだ

    アメリカ大統領選挙の支持地盤で読む、アメリカ文学リスト - ボヘミアの海岸線
    barringtonia
    barringtonia 2020/11/12
    レッド・ステート舞台の小説として挙げられているものも、作品のアティチュードとしては概ねブルー・ステート的だが、やはり宗教右派的価値観を内面化したような小説は翻訳されにくいのだろうか?
  • 降雨に伴って川に入るミミズが、ウナギの大きな餌資源になる! | 神戸大学ニュースサイト

    メリーランド大学の板倉光海外学振特別研究員、水産・研究教育機構の三宅陽一主任研究員、神戸大学大学院理学研究科の佐藤拓哉准教授、東京大学大気海洋研究所の北川貴士准教授、木村伸吾教授からなる研究グループは、胃内容物分析と炭素・窒素安定同位体分析 (注) により、雨の日やその後に土壌中から地表へ這い出て川へ入ってくるミミズが、大型河川の下流域に生息する捕魚 (ニホンウナギ) の重要な餌資源になっていることを初めて明らかにした。ミミズは川釣りで最も良く利用される餌の一つであるが、河川生態系内での餌としての役割については十分に理解されていなかった。この降雨に駆動されるミミズのパルス的な資源流入は、河川下流域における主要な系外資源流入の経路であると考えられる。また、川岸がコンクリート護岸によって覆われると、河川へのミミズの供給が阻まれ、陸域–河川生態系の重要な繋がりが断ち切られる可能性も示された。

    降雨に伴って川に入るミミズが、ウナギの大きな餌資源になる! | 神戸大学ニュースサイト