米通信事業者T-Mobileの売却(4217億円の利益)や「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(SVF)の成功が増益の要因になった。これまでにSVFで投資した事業は131社。19年には最大で1兆円を超える赤字を記録したが、その後急激に盛り返し、現在では未確定の損益を含め1兆3557億円の黒字になったとしている。 中でも大きな成長を見せたのがフードデリバリーサービスを展開する米DoorDashだ。投資額704億円に対し、20年末の時点で時価総額は9304億円と13.2倍になった。その他、遺伝子解析を手掛ける米10x Genomicsは10.9倍、AIによる血液生体検査を行う米Guardant Healthは8.9倍と大きな成長を遂げた。 孫社長は純利益の大幅増について「決算の数字は役には立つがたいした意味はない」とし、「事業家として生まれて会社を興して、この程度で収まるつもりはさらさらない」