開戦から37日目、4月3日。 「ロシア兵は家のドアを銃撃で壊して押し入ってきた。『殺すぞ』と私を脅し(カラシニコフを)顔スレスレで4発発射した。そして食料をはじめ家の中の物を全部持っていった」。 2日付の拙稿で、ロシア軍の略奪に遭ったブチャ住民の話を紹介した。 キーウ北東隣のブロバリィでは、ベーカリーのオーナーがロシア兵に銃を突き付けられてパン屋ごと奪い取られた事件があったとAFPが伝えた。 ロシア軍の兵站が滞っていることは米国防総省の分析などで知られているが、現場で実態を聞くと、顔をしかめたくなる。 太平洋戦争中の日本軍と同じではないか。兵站線を断ち切られ、食料が枯渇した日本軍は進駐先で略奪を繰り広げたのである。無理に無理を重ね、無残な敗戦となった。 兵站線は長くなるほど苦戦する。軍事のイロハだ。ロシアは開戦前から分かっていたはずである。 ウクライナでは軍や領土防衛隊の兵士たちがスーパー