米国の大統領選挙は、序盤戦のヤマ場であるスーパーチューズデイ(2月5日)に向け、ヒートアップしている。緒戦のアイオワで民主党はオバマ候補、共和党はハッカビー候補が勝った。民主党では全国的には支持率断トツだったヒラリー・クリントンが「惨敗」したことが意外と受け止められている。第2戦のニューハンプシャーではヒラリーが雪辱したが、オバマは僅差でヒラリーを追っている。 大統領選の争点 昨年まで、この大統領選挙のいちばんの争点といえばイラク戦争だった。開戦には賛成したヒラリーと一貫して反対してきたオバマ、2人はどちらも早期撤退を訴えている。しかしサブプライム・ショックがいっこうに収まらず、クリスマス商戦や12月の失業率上昇など、実体経済への波及が懸念されるに及んで、消費者の関心は米国の景気に移ってきている。いくつかの世論調査でそれは明らかだ。 マクロ的には、景気が後退するのかどうか、そこが焦点となっ