労働組合が賃上げなどを企業側に要求する春闘――。2007年の春闘を振り返ると、前年比0.08ポイント増で1.79%上昇した。成果主義を導入する企業が増えているものの、多くのビジネスパーソンにとっては“懐事情”が決まる大事な時期だ。 それでは2008年の春闘はどうなるだろうか? 第一生命経済研究所の永濱利廣氏は、主要業種の賃上げ率を1.91%と、昨年並みを予想している。月々の給与が20万円のビジネスパーソンで3800円、30万円で5700円、40万円で7600円のアップとなる。賃上げが1.9%増であれば、ボーナスの増加も加わり、2008年度の名目賃金(金額で示される賃金。物価の上昇などは加味しない)を0.9%ほど押し上げることになりそうだ。 賃上げの上昇になれば「長期にわたって得られる所得が増加するという期待を、家計にもたらすことになる」(永濱氏)と見ている。一方で生活品の値上げや増税などが