どこまでが「海」でどこからが「陸」なのか? 子供の頃、世界地図を見ていて不思議に思ったことがある。それは、どうして国境線は真っ直ぐに引かれてないのだろう? ということだった。 アメリカ大陸やアフリカ大陸などを見ると、真っ直ぐに引かれた国境が時々あるのに、多くの国境線は何か訳の分からない形になっている。どうしてそんなことをするのだ? 定規で真っ直ぐ線を引けばいいのに、ややこしいじゃないか、と思ったものだった。 少し大人になると、国に限らず地域を分ける境界線というのは、大きな川であったり、高い山であったり、元々そこに人の往来を妨げる障害物があって、それにより自然に形成されていくものなのだということが分かってくる(もちろん、国と国の境というのは何かと面倒な事情が絡んでいることが多いことも知るようになるのだが……)。 子供の頃、良いなと思って見ていた「真っ直ぐ」な国境線は、むしろ不自然なもので、そ