「男の子の育て方」を真剣に考えてたら夫とのセックスが週3回になりました〜田房永子
40歳を前にして、急にそれまでに会ったことのないような人種の人と出会うことが増えた。野心があって、自分のしたいことに正直で、てらいがまったくなく、噓もないパワフルな人たちである。そして、そういう人たちはもれなくすごく軽やかで、自分に嘘がないから健やかでもある。 私は自分自身が、どちらかというと内向きな人間で、野心はあるものの、それをはっきり表に出すのはなんだか恥ずかしく、欲しいものにパッと手を伸ばすことができない人間である。そんな自分にとって、真っ直ぐにパワフルな人たちはまぶしすぎて、どうしても劣等感を感じてしまうから、無意識のうちにあまり近づかないようにしていたところがあった。出会っても「あの人は私とは違う」と、どこか一線を引くようなところもあった。 でも、そんなことをしていられなくなった。実際に会って、その人たちの屈託のなさ、ためらいのなさ、妥協のしなさ、自分を曲げない意志の強さ、世間
「40歳になったら、死のうと思っていた。」桐野夏生『ダーク』の有名な冒頭の一文である。この一文のあと、主人公の女探偵は、自分のこれまでの人生に決着をつける旅に出る。 私の中で漠然と、40歳というものはそういうものだという認識があった。覚悟を決めたり、何かをつきつめたり、しっかりと定まった目標に向かってゆく年齢。若くはないとしても、その姿を想像すると、意志のあるそんな40女の顔は、どんなにかっこいいだろうと思っていた。 実際のところ、40歳というものが、自分にもやってくるのだと実感したのは、37歳になったときだった。自分は「なんとなく35歳ぐらい」だと思っていたのに、ぐっと「だいたい40歳」側に近づいた感じがした。 30歳になるときに、こんなことはなかった。そりゃあもう、30歳になるということは怖かったから、25歳のときから心の準備をして、年が明けるごとに誕生日より早く「今年は26歳になるん
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