「米国内の雇用保護」を主張するトランプ次期米大統領が、工場の海外移転を検討している企業をツイッターで名指しして、国内にとどまるように圧力をかけている。米製造業では人件費が安いメキシコに工場を移す動きが相次ぐが、トランプ氏の「脅し」ともとれるつぶやきの数々に、企業は対応に困っている。 最近標的になったのは、空調機器大手のキヤリア社。インディアナ州の工場を閉鎖して生産をメキシコに移転すると2月に発表。1千人以上の雇用が同州から失われるとされ、これにトランプ氏がかみついた。ツイッターで「(国民的祝日の)感謝祭(11月24日)もキヤリアの工場が残るように働いているところだ」とつぶやき、同社に圧力をかけた。 キヤリア社は「次期政権と話し合いを続けている」と声明を発表するなど対応に追われた。選挙戦の最中の4月、トランプ氏は「私が大統領になったら、絶対に移転をやめさせる」とキヤリアを名指しして以来、批判