ある日突然の夫の死。それも一人で就寝中に亡くなったことから警察が介入し、検視・解剖をへても「死因不詳」――。人の死にまつわる死生学の調査研究をする立場だった小谷みどりさんは、こんな体験を経て、「配偶者と死別した人」のその後の生き方も課題にしていこうと考えた。小谷さんや周囲で配偶者と死別した仲間たちの実体験と思い、そして具体的な提案をまとめたのが『没イチ パートナーを亡くしてからの生き方』だ。 今回は本書に基づき、夫が突然亡くなった日のことを書いた第一回(「朝起きたら、横にいる夫が死んでいた日の話」)に続き、今回は亡くしてからの周囲と関係と、パートナーを亡くした人たちで「没イチ会」を作った経緯と理由を語る。 夫が亡くなった1週間後の講演仕事 突然の夫の死で始まったゴールデンウィークが明けた翌日から、私は何事もなかっ たかのように出勤しました。講演は半年以上も前から入っており、相手があること