日経クロステック登録会員になると… ・新着が分かるメールマガジンが届く ・キーワード登録、連載フォローが便利 さらに、有料会員に申し込むとすべての記事が読み放題に! 年額プランもお得<10/11締切> >>詳しくは
開発失敗の責任の所在を巡って裁判に発展、契約内容が一因でプロジェクトを中止――。ともに最新の実例だ。「発注元が陥りやすい契約の落とし穴」は従来から指摘されてきたものがいくつもある。にもかかわらず契約がらみのトラブルが後を絶たない。最新事例を基にその理由と解決策を探った。 新システムが完成しなかったのは日本IBMの責任――。今、ある企業と日本IBMの裁判が東京地方裁判所で進行中だ。日本IBMを訴えたのは、北海道の給与計算代行業者エコミックだ。 エコミックは日本IBMに給与計算システムの開発を発注したが、実装まで至らずにプロジェクトは中止となった。「請負契約を交わしたのにシステムが完成していないのだから日本IBMの債務不履行だ」というのがエコミックの主張である。これに対して日本IBMは準委任契約を主張し、契約上の義務は果たしたと反論している(図1)。 企業を10年未満で退職した人の年金関連業務
米IBMは6月30日、銀行向けの次世代勘定系システム構築ソリューション「IBMコア・システム・トランスフォーメーション」を発表した。日本IBMが開発したJ2EE準拠のオープン勘定系システム「NEFSS」を中核に、サービス指向アーキテクチャ(SOA)に基づく銀行システムを構築する。世界規模で銀行の競争が激化するなか、顧客のニーズに応じたきめ細かい金融商品/サービスの迅速な提供を目指す銀行に売り込む。 日本IBMのNEFSSは、これまでの勘定系システムのように口座単位で預金の残高を管理するのでなく、顧客単位で普通預金や定期預金、投資信託商品など複数の口座の残高を、まとめて管理できるのが特徴だ。これにより、例えば「普通預金と投資信託商品の残高が100万円以上の顧客には、外貨預金の金利を0.1%上乗せするといった優遇サービスをきめ細かく設定できる」(日本IBMの森田青志金融システム事業部第一ソリュ
米IBMは,金融機関のビジネス・トランスフォーメーション実現を支援するソリューション「Core Systems Transformation(CST)」の新版を米国時間6月29日に発表した。 CSTは,トランザクション処理プラットフォームとサービスで構成する包括的なソリューション。金融機関がバックオフィスのシステムをインターネット・ベースのソリューションに段階的に移行するのを支援する。同社は,新版に向けて1億4000万ドルの投資を行なったとしている。 CSTのComponent Business Model技術,Information FrameWorkデータ・モデルは,金融機関のバックオフィスで最適化を行なうべき場所を特定するのを支援し,段階的なモジュラ型アプローチにより中心となるシステムの置き換えを行なう。同社のBusiness Consulting Services部門がコンサルティ
勘定系システムの開発失敗を巡り、スルガ銀行が日本IBMに111億円超の支払いを求めた裁判の口頭弁論が7月4日、東京地方裁判所で開かれた。同裁判では非公開の「弁論準備手続」が続いていたため、公開形式の口頭弁論は1年4カ月ぶりだ。 口頭弁論で争点となったのは、要件定義の成果物についてである。具体的には、中止したプロジェクトで作成した要件定義書が、当初導入を予定していたのとは別の勘定系パッケージを使う際にも使えるかだ。スルガ銀と日本IBMの双方が、証人を一人ずつ出廷させて、それぞれの主張を述べた(図)。 スルガ銀の主張は「使えない」というものだ。出廷したスルガ銀の米山明広プロジェクト担当部長は次のように証言した。「現在、新たな勘定系刷新プロジェクトを進めているが、そこでは、日本IBMと共に作成した要件定義書は一切、再利用できなかった」。新たなプロジェクトとは、日本ユニシスのオープン勘定系パッケー
「記事を読む限り、日本IBMの金田治副会長の証人尋問での発言は、当を得ていない。スルガ銀行に非があると言いたかったのだろうが、逆に日本IBMが不利な状況であることを露呈した」。JTBの野々垣典男IT企画部長は、こう断言する。 野々垣部長の言う「記事」とは、スルガ銀行と日本IBMが係争中の裁判における証人尋問について取り上げたものだ。証人尋問は、今年の2月から3月にかけて東京地裁で開かれ、日本IBMからはプロジェクト当時全社の営業責任者を務めていた金田副会長などが出廷した。 JTBの野々垣部長は、この裁判でスルガ銀行側から鑑定意見書を提出している。その野々垣部長によれば、日本IBMの金田副会長の証人尋問における発言のうち、「日本IBMに有利なようで実は不利」な点は少なくとも二つあるという。 一つは、「日本IBMが議事録の改変を迫られ、仕方なく変更した」といった趣旨の発言だ。野々垣部長は「議事
「議事録や提出資料の内容を、スルガ銀行にとって都合がいいように変更するよう求められた。『日本IBMが悪かった』という表現を議事録などに織り込むようにも迫られた」。日本IBMの金田治副会長は3月4日午後2時40分、東京地裁の411号法廷で証人尋問に臨み、こう主張した。 この証人尋問は、スルガ銀行がシステム開発の失敗で被った損失など111億600万円の支払いを日本IBMに求めた裁判についてのもの(表)。2008年3月にスルガ銀行が日本IBMを提訴してからちょうど2年。裁判は非公開での弁論準備手続が続いていたが、この2月から3月にかけて、3回の証人尋問が公開形式で行われた。 日本IBMからはプロジェクト当事全社の営業責任者を務めていた金田副会長、スルガ銀行からは乾精治常勤監査役のほか、両社の開発現場における責任者を務めていたメンバーが出廷した。 今回の証人尋問で注目されるのは、現役の日本IBM幹
システム開発の失敗を理由にスルガ銀行が日本IBMに対して損害賠償を求める訴訟を起こした件で、2008年4月14日、第1回口頭弁論が東京地方裁判所で開かれた(関連記事)。 裁判では両社が提出した資料が確認された。日本IBM側である牛島総合法律事務所の牛島信弁護士が「答弁書の続きを提出したいので、(作成のために)2カ月時間がほしい」と要求。裁判長はこれを了承し、「争点の整理は今後速やかに行う」と話した。 現在、スルガ銀が提出した訴状を閲覧できない状態が続いている。日本IBMが東京地裁に訴状閲覧制限を申請し、審査が終わっていないためだ。この理由について日本IBMは「係争中のためコメントは控える」(広報)としている。今回の公判でも、訴状の内容は明らかにならなかった。 スルガ銀が導入を目指していたのは、IBMのオープン勘定系パッケージ「NEFSS/Corebank」。2004年9月にプロジェクトを開
スルガ銀行は2008年3月6日、日本IBMに111億700万円の損害賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に提起したと発表した。「新経営システム」の開発を委託したが、「IBMの債務不履行により開発を中止せざるを得なくなった」(広報)ことにより被った損害や逸失利益などの賠償を求めたもの。 スルガ銀が導入を目指していたのは、IBMのオープン勘定系パッケージ「NEFSS/Corebank」。2004年9月にプロジェクトを開始していた。当初は2008年1月の稼働を目指していたが、開発遅れにより、延期していた。 スルガ銀はNEFSS/Corebankの導入は中止するものの新経営システムの構築プロジェクト自体は引き続き進めるという。スルガ銀の現行の勘定系システムは日本IBM製。 日本IBMは、「訴状を見てないので詳細は分からないが、契約上の義務は果たしたと認識している」(広報)とコメントする。
スルガ銀行がシステム開発の中止で損害を受けたとして、発注先の日本IBMに約111億円の支払いを求めた裁判の訴状内容が明らかになった。3月6日の提訴直後に日本IBMが訴状の「閲覧制限」を申請していたため訴状を閲覧することができなかったが、4月24日に一部内容を除いて制限が解除された。 この閲覧制限解除とは別に日経コンピュータは独自に訴状を入手。その訴状によればスルガ銀は、「日本IBMから2004年3月に、米フィデリティ・インフォメーション・サービスの勘定系パッケージ・ソフト『Corebank』を日本市場向けにカスタマイズする提案を受けた」。 Corebankの売りは2つある。1つは、口座単位で預金の残高を管理するのではなく、顧客単位で複数の口座をまとめて管理できる点。もう1つは、預金や融資など複数の金融商品を組み合わせた連動型商品を素早く開発できる点である。日本の銀行における勘定系システムの
住友信託銀行とSBIホールディングスが折半出資して2007年9月に開業したインターネット専業銀行の住信SBIネット銀行(東京都港区)が、「目的別口座」など独自のサービスを武器に、業容を拡大している。2008年8月までに総預金残高4000億円を突破し、先行するネット専業銀行との差を急速に縮めた。システムを統括するのは木村紀義・常務取締役CTO。以前はイー・トレード証券(現SBI証券)でシステム開発責任者を務めたネット金融業界のベテランだ。 総預金残高を急速に伸ばしているのには理由がある。住信SBIネット銀行の預金口座と、SBI証券の口座が連動する「SBIハイブリッド預金」だ。SBI証券での有価証券の売却代金などは、自動的に住信SBI銀行に入金される。従来、SBI証券での有価証券の売却代金は自動的に別な投資信託の運用先に預けられる仕組みだったが、ハイブリッド預金によりSBIグループ内だけで投資
震災後、海外では、日本の製品・産品に対する放射能の影響への不安が広がったままです。安全性を確認できている製品や産品について、正しい認識を持ち、積極的に購入することが望まれています。 そこで当社(日本IBM)では、社員が積極的に購入を支援する仕組みとして、国内社員向けに当サイトを立ち上げました。積極的な活用をお願いいたします。 今後、国内での食品に対する安全性が回復しだい、IBM海外(40万人)の社員向けに拡大することも想定しております。 2011年6月9日から、当社では福島県様、および福島商工会議所様のご協力を得て、社会貢献活動の一環として、「Buy Tohoku」プロモーションを展開します(今後、仙台市、宮城県、岩手県などの東北地域の産品も拡充していきます)。福島県物産協会様では「風評被害がひどいため、特産のフルーツの出荷も止まってしまった」とお話しされていました。グローバル企業である当
「約111億円」という巨額の損害賠償を求めて、スルガ銀行が日本IBMを提訴したのは2008年3月のことだ。それから3年余り、裁判は終盤戦を迎えているという。システム開発に多少のトラブルは付きものだが、これほど大きな損害賠償請求に至ったのはどうしてか。ここで、裁判で示された問題を振り返ってみよう。 プロジェクト破綻までの経緯と裁判の様子 スルガ銀行は勘定系の次期システムとして、IBMのパッケージ「NEFSS/Corebank」の導入を決め、2004年9月にプロジェクトがスタートした。だが、要件定義を3回繰り返すなどシステム開発は難航。2008年1月の稼働予定を延期した。日本IBMはスコープの大幅な縮小や追加費用を要求したが折り合わず、2007年5月にスルガ銀はプロジェクトの中止を決断した。 スルガ銀が日本IBMを提訴、システム開発の債務不履行による損害など111億円超を賠償請求 スルガ銀行と
これまで企業は、データセンター内のハードウェアと設置場所にかかるコストを削減するため、サーバー仮想化を実装してきました。現在、これらの企業は、最も重要なエンタープライズ アプリケーションを仮想化する準備が整っています。これは、ハードウェア、ライセンス、および作業コストの削減を可能にする、完全に仮想化された効率的なコンピューティング環境を実現するための第一歩です。 このような環境を構築するには、高性能のシステム、包括的な管理機能、リカバリ機能、および細部まで調整されたEnd-to-Endのソリューションが必要です。IT部門にとっては、 各ワークロード向けに最適化されたシステムを使用した、柔軟で拡張性の高いインフラストラクチャを構築することが課題となります。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く