紙媒体・WEBサイトと毎月把握し切れないほどの作品数が発表され続けている“マンガ”。それと反比例するかのように、マンガ業界全体の売り上げは減少の一途をたどっている。その影響を直接目に見える形で受けてしまうのは、何と言っても街の“書店”だ。相次ぐ閉店のニュースや“本離れ”が加速する厳しい現実と常に向き合わざるを得ない書店業界で、逆境の中、1人“気を吐く”書店員と出会った。ドーンと大きな身体、人懐っこい笑顔、その風貌から人は彼を“番長”と呼ぶ……。 その書店員とは、マンガや文庫本の“仕掛け販売”で多くの成功実績を上げ、熱心な読者のみならず出版業界からも圧倒的な支持を得るカリスマ書店員“仕掛け番長”こと、栗俣力也氏。彼は、『激流』(著:柴田よしき/徳間書店)や『世界の終わり、あるいは始まり』(著:歌野晶午/角川書店)など、店頭で売れ行きが振るわなかった作品を大々的にピックアップした売り場展開によ