Kyoto Cabinet 1.2.2から加わったGrassDBは、オンメモリでページ管理を行うB+木を実装してメモリを節約しちゃう仕組みである。それを使ってJava、Python、Ruby、Perlなどのハッシュ(連想配列)機構を鬼のように省メモリにしてみる。頑張ればなんと20分の1になる。 前提 B木やその変種のB+木などは、キーの順序が近いレコード群を「ページ」という単位にまとめてシリアライズしてストレージに書き込むことで、入出力の頻度を減らして高速化することを意図している。メモリに比べて低速なストレージの上で大量のデータを管理するために使われる。多くのRDBMSやいくつかのDBMがB+木をサポートしているのはそれが理由であろう。一方で、メモリ上で検索可能なデータ構造を表現するためには、二分探索木やその特殊例である赤黒木が使われる。STLのstd::mapの実装にも赤黒木を使うのが一