日記の主である紀州和歌山藩士酒井伴四郎は万延元年(1860)当時28歳、25石の下級武士で、上司にあたる叔父・宇治田平三、同僚の大石直助らとともに、装束に関する着用の指導にあたる衣紋方として同年から一年七カ月の江戸勤務についた。日記は万延元年(1860)五月十一日から十一月三十日までの約七カ月である。 直前に大老井伊直弼は暗殺されるわ、紀州藩内も政争で重臣が失脚するわ、アメリカ公使ハリスらをはじめ外国人が来日しはじめるわ、攘夷の嵐が吹き荒れるわで、幕末の江戸は大わらわ・・・なはずだが、下級武士の彼にはそんな激動は特に関係なく、毎日の食生活とか、倹約生活とか、江戸観光でどこ行ったとかの話で占められているのが、実に等身大という感じで面白い。 本書で紹介されるのも大半が彼らが何食ったかである。紀州から江戸への道中だけでもあんころ餅だうなぎだわらび餅だ柏餅だ葛餅だ栗餅だ力餅だと餅ばっかりだけど道中
"酢"いも甘いも噛み分けて サークル「醤油をこぼすと染みになる」は、12月31日のコミックマーケット93で『酢の知識 醤油手帖番外編』を頒布いたします。 調味料シリーズ第二弾! 昨年の『塩の知識』に続いて、今回は「酢」をテーマにしてみました。 世界最古の発酵調味料と呼ばれる酢。その味わいから料理における役割から効能から造り方から役立つ技まで、酢のすべてをこの一冊に詰め込んでみました。酢について知りたい人、本当に酢ってすごい効能があるのと思う人、そういった人に必ずや満足いただけると思います。 もちろん独立していますので、今までのシリーズを読んでいなくても大丈夫です。 目次はこちら! 本文はこういう感じにまとまっています。 知りたいことがあったときにすぐに開けるよう、手帖サイズ(新書サイズ)にしています。ページ数は146ページ。塩に比べると4ページほど少なくなりました。いや、まあ、誤差みたいな
牡蠣生産量全国一位の広島県約100回“牡蠣”を書きながら“牡蠣と広島への愛着”を深める取組に着手 牡蠣を用いた例文のみで構成された学習ドリル「広島 牡蠣とり帳」 を制作12月19日(火)から牡蠣生産量全国一位の自治体「呉市」の全小学6年生等へ配付年明けの“牡蠣”初め式で成果の披露も https://hiroshima-welcome.jp 広島県では,「牡蠣で旅人をもてなすこと」をモットーに,観光プロモーション「カンパイ!広島県 牡蠣ングダム」を本年10月から開始しております。 このたび,生産量が全国1位であり,県の魚でもある“牡蠣”の知識を高めるとともに愛着を深める取組として,”牡蠣”という漢字の書き方を練習しながら,牡蠣のことを知ることができる学習ドリル「広島 牡蠣とり帳(かきとりちょう)」を制作いたしました。 この学習ドリルは,12月19日(火)以降に,生産量全国一位の自治体である呉
作者の並々ならぬ愛情と情熱、そして私財を注ぎ込んで生み出される同人誌――そこにはディープで、マニアックで、だからこそファンの心を掴んで離さない世界が広がっています。そんな世界の一端をしっかりと掘り下げながら紹介していくのが、ニコニコ発の企画「薄い本プロジェクト」です。 そんなディープな同人誌を取り上げ、制作者にそのアツい思いをひたすら聞いてみる連載企画も、今回で第3弾。第1弾の「人工衛星に魅せられて”人工衛星本”を作ってしまった男」、第2弾の「童貞から集めた疑問に答える話題の同人誌」に続いて紹介するのは、お酒が好きな人たちの人気を集める同人誌「コンビニで呑む」シリーズです。 ローソンで呑む 画像はかるこーるぞくHPより 何か欲しいと思えばすぐに足を運べる、私たちの生活を支える便利なコンビニ。そんなコンビニで気軽に買える酒の肴になりそうな商品を実際に購入し、ひたすらレビューするという同人誌で
塩のすべてを、この一冊に サークル「醤油をこぼすと染みになる」は、12月31日のコミックマーケット91で「塩の知識 醤油手帖番外編」を頒布いたします。 はい、今回は番外編です。醤油から少しだけ離れて、調味料の原点である塩のお話をとことんしています。 塩について、味から効能から料理との相性から歴史からうんちくまで、塩について知りたい人にとっての決定版となるように作りました。 目次はこちら! 本文はこんな感じです。 何かあったときにすぐに取り出して読めるよう、手帖サイズとなっております。いわゆる、新書サイズですね。ページ数は150ページ。ほどほどの厚みを目指しました。150ページがほどほどかというと微妙ではあるような気がしますが。 でも、電車の中で読んだりしても全く違和感がないし、中身をのぞき込まれても「この人、塩の勉強をしている。すてき!」となることでしょう。 初回特典として、表紙はカバー仕
日本初のお雑煮のムックである。著者の粕谷浩子さんは、お雑煮が好きすぎて、各地の食べ比べレトルトパックの会社を立ち上げた情熱の人だ。その道のりは我々が想像するより、ずっと険しいものだった。お雑煮はレストランなどに無いため、粕谷さんは「地元の人と銭湯で仲良くなる作戦」などを駆使して、奥深いお雑煮の世界を丹念に調べていくしかなかったのだ。47都道府県のお雑煮を一挙に紹介した本書は、そんな努力が結実した日本の食文化史上の記念碑的作品である。 私はイベントや出版企画をまとめる仕事をしていて、その過程で、家でゴキブリを飼育して食べる女性や、古墳が大好きなシンガーソングライターさん、鉄工所を営むかたわらエスカルゴの養殖をされている方など、多くの面白い方々とお会いしてきた。粕谷さんは、その中でも対象物に向けられた情熱のピュアさ加減が、ほんとに、ズバ抜けた人なのだ。初対面で、これは普通じゃないと私は感じた。
サークル「醤油をこぼすと染みになる」は、コミックマーケット90で3日目(14日)東5ホール「プ」-54aにて新刊『醤油手帖 職人醤油のすべて』を頒布します! 大きなトラブルがなければ! 醤油は料理の味付けの基本となる調味料です。引っ越したり、旅行をしたりして、料理の味わいが思っていたものと微妙に違うなんてこと、経験ありませんでしょうか。それはもしかしたら、料理に使われている醤油の味が、いつもと異なっているからかもしれません。そう、人は誰しも、自分の中にマイ醤油を持っているのです。 今回紹介する職人醤油さんは、醤油の醸造元ではありません。醤油を販売する醤油屋さんです。誰かの心の中のマイ醤油になりうる、地元との人達に長年愛され続けている、職人さん達が丹精込めて造り上げる醤油。そんな職人技の粋のような醤油を扱っている、素敵な醤油屋さんなのです。 職人醤油 - こだわる人の醤油専門サイト 東急ハン
山本紀夫(編著) (2010年4月25日刊行,八坂書房,東京, 16 color plates + 294 pp., 本体価格2,400円, ISBN:9784896949544 → 目次|版元ページ) 全編にわたってトウガラシ一色.カプサイシンが漂ってくる.南米から始まったトウガラシ行脚はメキシコを経て旧大陸へ.スペイン,イタリア,ハンガリー,トルコ,そしてアフリカ大陸へと広がっていく.アフリカはエチオピア高原からタンザニアのピリピリを経て,東南アジアのトウガラシ王国タイへ上陸.さらにインドネシアからネパール,ブータンへ.日本で言う「山椒は小粒でもぴりりと辛い」に相当するインドネシアの格言に「小さくてもキダチトウガラシ」という言い方があるらしい.それくらいキダチトウガラシは強烈に辛いそうだ.タンザニアとかインドネシアとかでは,生でキダチトウガラシをかじるようで,ジモティでも “犠牲者”
横山智 (2014年11月25日刊行,NHK出版[NHK Books 1223],東京, 8 color plates + 317 pp., 本体価格1,500円, ISBN:9784140912232 → 目次|版元ページ) この本には東南アジア現地調査を踏まえた詳細なデータ(場所・納豆型・調理法など)の図表が載っている.納豆の地理的分布と伝搬経路を推定する上では興味深い情報源である.本書のような食文化民族誌の分野でも「再現性問題」があると著者は指摘する: 「とくに菌の研究をメインにしている理系の研究者の情報は偏っており,どの民族が納豆をつくっているのかといった情報はほとんど記されていない.さらに村の位置などの空間情報もあいまいである.科学の世界では,リピータビリティ(再現性)が重視されているにもかかわらず,第三者が同じ村を訪れて,納豆の生産を確認することができないような論文の書かれ方で
2016.5.10 『納豆のはなし―文豪も愛した納豆と日本人の暮らし』 石塚修 著 ISBN: 978-4-469-22246-3 四六判・224頁 定価: 本体1,700円+税 2016年5月刊行 大修館書店HP商品ページへ 知ってナットク 読んであと引く 納豆にまつわるつぶよりのはなし 誰もが知っている身近な食品、納豆。しかし、今や日本の伝統食品となった納豆について、私たちは何を知っているのだろうか。納豆は関西で食べない? 納豆はご飯にかけて食べるのが普通? 納豆は日本だけの食べ物? 納豆は千利休の茶会に出され、松尾芭蕉の俳句に詠まれ、また夏目漱石、太宰治などの作品にも描かれてきた。本書では文学史上に名を残す著名人の作品のほか、古典から近現代まで納豆にまつわるさまざまな文章をクローズアップしている。軽妙な語り口で納豆の姿を追いかけながら、当時の日本人の食事や生活、ひいては社会までをも探
ホーム > NEWS > 今度は“野菜だけの簡単おつまみ”! 渋谷のヴィーガン食堂『なぎ食堂』の レシピ本第二弾が3月15日(火)発売。 刊行記念イベントも開催! 東京・渋谷は鶯谷町にある「なぎ食堂」。肉・魚・卵を一切使わない“ヴィーガン”料理のお店でありながら、がっつり食べて満腹になれるメニューで人気のお店。2013年にはそのレシピを一冊にまとめた「なぎ食堂のベジタブル・レシピ」を発売し話題になりました。そしてこのたび、待望のレシピ本第二弾『野菜角打ち なぎ食堂のベジおつまみ』が3月15日(火)に発売! タイトルにある“角打ち”とは、いわゆる「酒屋の店頭で酒を呑む」行為のことで、ここ数年の立ち飲みブームもあって注目されているキーワード。今回のレシピ本では、まさにそんな角打ち気分で楽しめる、野菜だけで作れる超簡単なおつまみをたっぷり掲載しています。しかも、調理時間は最短1分、ほとんどのレシ
いよいよ発売日がせまってきた「醤油手帖」ですが、おかげさまで大きい反響があったので、お値段をちょこっと下げることができました。 最初は1500円で発表されていましたが、1400円になります。 発売日は公式な発売日は河出書房新社としては25日になるなのですが、おそらく書店さんに届くのが21日とか22日とかになりそうです。なので、早い本屋さんではこの辺りから並ぶのではないかと思います。Amazonの発売日もたぶん21日に変更されるかと。 そして、書店特典やります! 同人誌版を取り扱ってくれていたCOMIC ZIN様、リブロ池袋本店様、恵文社一乗寺店様では最低でも行います。他の書店様はまだわからないのですが、これを読んで「うちもやりたい!」というところがありましたら是非ご連絡いただければと思います。 その特典とは、上記イラストの特製ステッカーになります。商業版醤油手帖の素敵な表紙や挿絵を描いてい
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