江戸時代、土地の境界をめぐる争いに伴って、土地の立体模型が作られたらしい。そのことについて書かれた資料はあるか。 全国で数件の例が確認されているようです。以下、関連資料を紹介します。 (図書資料) 【資料1】『近世絵図と測量術』(川村博忠著 古今書院 1992) p.14-17「起立絵図と土図」 江戸時代の絵図で、「立体感がでるように描き表そうと描写上の工夫」をしたものとして、次の3種を紹介しています。 ・図面を開くと山々が直立するようにつくられた「起立絵図」(鳥海山の作製例) ・粘土を用いて板面に地形の形態を手工的に作り上げた「土図」(「防長土図」など) (中の粘土を抜き取る張りぼてによる仕立てが多い。張り抜きによる土図作製。) ・木彫による立体図「木図」(「沖ノ島木型」など) 【資料2】『村図の歴史地理学』(木村東一郎著 日本学術通信社 1975) p.56「境界設定のさいに、地形模型