放射線のひみつ、中川恵一 福島第一原子力発電所が放射能を漏らすシビア・アクシデントを起こしてからというもの、最近では放射線という言葉を聞かない日はありません。そして放射線の健康被害はけっこう専門的で、すっかり乗り遅れてしまった人もいるでしょう。また、週刊誌や三流ジャーナリスト、それになんらかのビジネス上の利害関係がある人たちが悪質な放射能デマを流しています。原発事故以来、昔の放射線関連の本が多数復刻されましたが、この本はFukushima後に、変な色がついていない正統派の放射線医学者が、ふつうの人が理解できるように、極めて平易な言葉で懇切丁寧にポイントを絞って書き綴った本です。 今、日本人が、そして福島県の人たちが知らなければいけない重要なことを、大変分かりやすく解説しています。放射線マニアにとっては、何ら新しい情報はありませんが、多くの人にとって極めて標準的な知識を与えてくれるでしょう。