安倍元首相と旧統一教会とのつながりは国内のみならず、日本を「非宗教的な国」だと認識していた世界を驚かせた。だが、日本の宗教を専門とするアメリカの研究者によれば、安倍派の政治家は神道の思想や価値観も政治利用してきたという。 安倍晋三元首相を狙撃した山上徹也容疑者は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に安倍が関係していたことが犯行の動機だった、と警察で供述している。旧統一教会は、救世主信仰の新興宗教だ。 1954年に同教会を創設した文鮮明(ムン・ソンミョン)は、家族を救済して世界を平和にするため、イエス・キリストが自分をこの世に送り出したと主張した。文は宗教活動の他、国際的なビジネスや保守系の反共産主義の政治活動にも関与しており、その信者は「ムーニーズ」とも呼ばれる。 安倍元首相と旧統一教会との政治的なつながりは、3世代前の祖父・岸信介までさかのぼり、父・安倍晋太郎と晋三に引き継がれた。安倍は