(英エコノミスト誌 2012年11月3日号) 10月末のハリケーンで米国は最善の危機管理を行ったが、長期計画については数々の疑問が見えてきた。 サンディは大西洋地域では観測史上最大のハリケーンとなった(写真は10月29日、冠水したニュージャージー州アトランティックシティーの海岸近くを歩く人たち)〔AFPBB News〕 ハリケーン「サンディ」の打撃は、ニューヨーク市の中でもクイーンズの南端部が最も激しかった。波が板敷きの遊歩道を引き裂き、道路を洗い流した。 町は1.6メートル以上冠水した。浮き上がった車が芝生の上まで運ばれた。水が引いた都市には砂丘が残った。サンディが招いた火事により、ブリージーポイントでは110棟以上の家屋が焼失した。 10月29日から30日にかけての夜間に、ニューヨーク市全体で少なくとも22人が死亡し、これを含めてサンディによる死者は全米で少なくとも50人に上った。カリ