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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (16)

  • 花岡信昭氏の「絶滅危惧種的メディア論」 - 池田信夫 blog

    産経新聞の元政治部長だった花岡信昭氏が、日経BPで「記者クラブ制度批判は完全な誤りだ」と主張している。昨今の記者クラブ開放に反対する勇気ある発言、といいたいところだが、その論理があまりにもお粗末で泣けてくる。彼はこう宣言する:日の記者クラブは閉鎖的だという主張は完璧な間違いである。アメリカのホワイトハウスで記者証を取得しようとすると、徹底的に身辺調査が行われ、書いてきた記事を検証され、指紋まで取られる。そのため記者証取得には何カ月もかかる。[・・・]内閣記者会には、日新聞協会加盟の新聞社、通信社、放送会社に所属してさえすれば、簡単に入会できる。これは「閉鎖性」とは何の関係もなく、アメリカセキュリティ・チェックがしっかりしていて、日はいい加減だということである。私がNHKに勤務していたころは、記者証を政治部の記者に借りて首相官邸の中まで入ったこともある。記者証さえあれば武器のチェック

  • 原口総務相のための周波数オークション入門 - 池田信夫 blog

    総務相に就任した原口一博氏が、記者会見で周波数オークションについてコメントしているが、意味がよくわからない。この記事で引用されている彼の発言は次のとおりだが、これが理解できる人はいないだろう(記者も理解していないようだ)。地上デジタル放送の完全デジタル化を前にした現在の放送事業者の体力を見ると,オークションを前のめりでやる環境にあるのかなという思いがある。オークションによって,言論が一つになるなど,様々な弊害が出る可能性がある。周波数オークションというのはかなりテクニカルな問題なので、彼が理解していないのは無理もない(電波部の官僚も理解してない)。そこで誰でもわかる周波数オークションFAQを書いてみた。 まずオークションと「放送事業者の体力」には何の関係もない。新規の帯域のオークションに放送局が応札する可能性はなく、「体力」が問題になるのは通信業者である。これについてはQ4に書いたように

    deadcatbounce
    deadcatbounce 2009/09/18
    民主党では、バラマキ福祉のコストをまかなう1兆円以上の財源として、財政金融部会で周波数オークションに注目が集まっているようだ。
  • 亀井金融・郵政相という「爆弾」 - 池田信夫 blog

    国民新党代表の亀井静香氏が、金融・郵政担当相に内定した。取り沙汰されていた防衛相をはずされたのは、訪米したとき暴言を吐いたのが原因といわれるが、こっちのポストも大問題になるだろう。亀井氏は閣僚になる前から、さっそく中小企業に「徳政令」の発令を宣言し、日郵政の西川社長の解任を要求するなど暴れている。 20年前、仕手戦で有名だった「コスモポリタン」の池田保次社長が「失踪」した事件で、亀井氏は重要参考人だった。池田は山口組の企業舎弟で、株の暴落で組からの借金が返せなくなって殺されたとみられている。当時の読売新聞(1989/10/6)は、こう書いている:破産した仕手集団「コスモポリタン」(社・大阪)グループと亀井静香・自民党代議士の株取引をめぐる疑惑で、同グループが昭和62年8月、東証一部上場の環境設備メーカー「タクマ」(社・大阪)の約60万株についても、当時の株価より約4億円も高い総額1

  • ユニクロは日本を滅ぼすか - 池田信夫 blog

    今月の『文藝春秋』に出ている浜矩子氏の「ユニクロ栄えて国滅ぶ」という原稿が話題を呼んでいる。日経済のスーパースターと目されるユニクロが日経済を滅ぼすと主張しているので、私も見出しに引かれて読んでみたが、唖然とした。彼女はこう書く:この過激なまでの安売り競争は、さらに一段の不況地獄の先触れではないだろうか。少し落ち着いて考えてみればいい。250円の弁当で1すませる生活が当たり前になれば、まともな値段の弁当や事は「高すぎる」ということになってしまう。(強調は原文)もう少し落ち着いて考えてみよう。「まともな」値段とは何だろうか。浜氏は原価に「適正利潤」を乗せた価格を想定しているようだが、これは誤りである。少なくとも経済学でいうまともな価格(均衡価格)は、限界費用と等しい水準であり、利潤はゼロになることが効率的なのだ。そういう競争をしたら「経済がどんどん縮小してゆき、デフレの悪循環に陥って

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    deadcatbounce 2009/09/13
    中吊りで今月の文春の見出しみて、なんか不愉快になった。
  • 霞ヶ関維新 - 池田信夫 blog

    民主党政権の最大の課題は、官僚機構との闘いである。さっそく概算要求をめぐって財務省との鞘当てが始まっているが、こういうとき厄介なのは、官僚機構の匿名性だ。誰も個人として責任をとらないで結束して組織防衛に全力を傾け、面従腹背で「よそもの」である政治家を情報的に孤立させてコントロールするのが彼らの常套手段である。この点、書の著者である若手官僚は、実名で改革を提言している。霞ヶ関も、少しは変わりつつあるようだ。 しかしその改革の内容は、残念ながらよくも悪くも官僚的だ。最初に日の「国力低下」を指摘して、それを建て直す「国家戦略」の必要を説き、その戦略を実現する官邸中心の「組織再編」を提言する構成は、審議会に提出される「事務方」の資料とよく似ている。15人の著者の共著であるため、一通り問題点は整理されているがメリハリがなく、としてはつまらない(所属官庁への遠慮もあるのだろうが)。 最大の問

    deadcatbounce
    deadcatbounce 2009/09/02
    ぽっぽがゲーム理論の専門家とは知らんかった
  • 梅田望夫氏の開き直り - 池田信夫 blog

    梅田氏のインタビューが、あちこちで話題になっている。私が一番ひっかかったのは、次の部分だ:ただ、素晴らしい能力の増幅器たるネットが、サブカルチャー領域以外ではほとんど使わ[れ]ない、“上の人”が隠れて表に出てこない、という日の現実に対して残念だという思いはあります。そういうところは英語圏との違いがものすごく大きく、僕の目にはそこがクローズアップされて見えてしまうんです。この「残念」な状況を作り出した大きな原因は、はてなである。梅田氏が「バカなコメントが多い」といったように、匿名による悪罵が「上の人」を萎縮させて、日のウェブのレベルを下げているのだ。その結果、アメリカのブログは著名人が既存メディアの枠を超えてリアルタイムで議論する場になり、大手メディアに対抗する存在になりつつあるのに、彼も嘆くように日のブログはますます劣化している。 私は、これは「日文化」だとは思わない。それは戦

  • クルーグマン、リフレ政策を否定する - 池田信夫 blog

    クルーグマンが、今度は「いくら通貨を供給してもインフレにはならない」と断固として主張している。So is there any reason to think that inflation is coming? Some economists have argued for moderate inflation as a deliberate policy, as a way to encourage lending and reduce private debt burdens. I'm sympathetic to these arguments and made a similar case for Japan in the 1990s. But the case for inflation never made headway with Japanese policy makers

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    deadcatbounce 2009/05/30
    うーん、池田先生は誠実な人だとは思うので、本気でクルーグマンがそう言ってると思ったんだろうなあ
  • 新聞の没落と資本主義の運命 - 池田信夫 blog

    経済危機の打撃をもっとも受けたのは、意外なことに新聞だった、とEconomistは論評している。サンフランシスコからは地方紙が消えるかもしれない。イギリスでは昨年、70の地方紙が消えた。NYタイムズさえ、グーグルに買収されるとかNPOになるとかいう噂が流れている。日でも、朝日新聞社のボーナスは48%減額されたそうだ。 新聞社には気の毒だが、この流れはもう変わらないだろう。価格は限界費用に等しくなるという市場原理はきわめて強力なもので、長期的にこの法則からまぬがれた産業はない。情報の限界費用(複製費用)はゼロなので、その価格がゼロになることは避けられない。ましてウェブのように完全競争に近い世界では、新古典派経済学の教科書に近い結果が短期間で成立し、レントはゼロになってしまう。 これは実は新しいことではない。クラークも指摘するように、産業革命の恩恵をもっとも受けたのは単純労働者であり、資

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    deadcatbounce 2009/05/15
    朝日新聞社のボーナスは48%減額されたそうだ。
  • 偽の希望を売り歩く人々 - 池田信夫 blog

    不況についてのはたくさん出ているが、だめなを見分ける方法は簡単だ。他人に「市場原理主義」とか「清算主義」などという無内容なレッテルを貼るは、読まないほうがいい。書は山口二郎氏の主催した北大のシンポジウムの記録だが、「新自由主義」攻撃の大合唱だ(もちろんリンクは張ってない)。 山口氏は一応、政治学者だろう。小泉元首相が「私は新自由主義者です」といったことは一度もないのに、こういうレッテルを一方的に貼って「小泉・竹中の新自由主義が格差を生んだ」などと何の根拠もなく攻撃するのは、学者として恥ずかしくないか。この種のレトリックは「修正主義」とか「極左冒険主義」のように社会主義国で相手を攻撃するために使われたもので、このシンポジウムの一方的なつるし上げもスターリン裁判を思わせる。 雨宮処凜氏や湯浅誠氏の列挙する非正規労働者の悲惨な実態は、その通りなのだろう。しかし「ハケンがかわいそうだ」

  • 日本はいかにして不況から脱却したか - 池田信夫 blog

    小林慶一郎氏の「日が不況から脱却した原因は不良債権の処理だ」という批判に対して、クルーグマンが「そういう証拠はあるの?」と反論している。全体として小林氏の論旨は正しいと思うが、クルーグマンが当惑しているように「不良債権問題を軽視している」という批判は正しくない。 最大の問題は、2003年以降の景気回復は何によるものかということだ。これは先日の記事でも書いたように、非常にむずかしい問題だ。DSGEのフレームワークでは不良債権という問題は存在しえないので、銀行のバランスシートが成長率に影響を及ぼすことは考えられない。しかし現実にはそういうことが起こったので、現実と理論がい違う場合には現実のほうが正しい。たとえば日銀の貸出態度DIをみると、図のように明らかに2003年から融資が拡大している。 この最大の原因は、不良債権処理の進展によって銀行の貸出余力が出てきたことだろう。他方、財政支出と

    deadcatbounce
    deadcatbounce 2009/04/28
    日銀の量的緩和政策が狙ったポートフォリオリバランス効果が素直に発揮されたということでは?これでもデフレ解消までいたらなかったことが不幸ということ。反証うんぬんは言い過ぎというか我田引水でそ。
  • 希望について - 池田信夫 blog

    19日の記事には驚くほどの反響があり、出版化の話まで来た(さすがに無理なのでお断りしたが)。コメントも150を超え、延々と議論が続いている。2ちゃんねるでもスレが立ったようだが、いつものシニカルな反応が少なく、共感する声が意外に多い。日の閉塞状況の深い部分を、この記事が期せずして突いてしまったのかもしれない。 そのキーワードは「希望」のようだ。救いのない状況に置かれたとき、人は「今ここにないもの」に希望を求める。古代ユダヤ教が故郷をもたないユダヤ人に信じられたのも、ウェーバーが指摘したように「救いは現世ではなく来世にある」という徹底した現世否定的な性格のゆえだった。キリスト教が激しい弾圧に耐えてローマ帝国の貧民に広がり、最終的に国教になったのも、この世の終わりがまもなくやってきて、現世で救われない者ほど来世で救われるという教義のためだった。 近代において社会主義が強い影響力をもつのも

    deadcatbounce
    deadcatbounce 2009/04/25
    希望の国のエクソダス。「この国には何でもある。しかし、希望だけがない」だっけ。
  • グレート・インフレーション - 池田信夫 blog

    ではあまり知られていないが、アメリカでは1960年代後半から1982年までの時期をGreat Inflationと呼ぶことがある。スタグフレーションによって物価上昇率が14%にも達した時期だ。この時期は「石油危機」として知られているが、実際にはインフレの最大の原因は原油価格の上昇ではなく、FRBがケインズ理論を過信し、財政赤字をファイナンスする過剰な通貨供給を続けたことだった。 同じことが起こるリスクがある、とAllan Meltzerが警告している。FRBのバランスシートは1年で2倍になり、さらに3倍になろうとしている。M2は年率で14%増えた。「デフレのときインフレを心配する必要はない」とか「インフレが起こったら通貨供給を止めればいい」などと甘く見る向きが多いが、CPIに出るような物価上昇ではなく、局地的なバブルとして起こるのが最近のインフレの特徴で、資源価格が上昇し始めている。

  • 警察発表について - 池田信夫 blog

    高橋洋一氏が、窃盗の容疑で書類送検されたようだ。私のところにまで取材が来たが、私は何の一次情報も持っていない。メディアに出ているのは警察発表だけで、読売の第一報には不自然な点が多い。「庭の湯」に電話した人の話によると、ロッカールームには監視カメラはない ロビーの貴重品ロッカーにはカメラがあるとのことなので、「防犯カメラに似た男が写っていた」という話と「ロッカーは無施錠だった」という話は矛盾する。わざわざ貴重品ロッカーに入れて施錠しないということは、(犯罪を誘う目的でもなければ)普通は考えられない。警察が来るまで風呂に入っていたのも変だし、「どんな人が持っているのか興味があった」という動機も意味不明だ。警察がかなり作文している疑いがある。 報道から推測すると、事件がまったくのでっち上げということは考えにくいが、報道の仕方が奇妙だ。24日に発生した事件が、30日の読売夕刊に出たのはなぜだろう

  • テレビのバラマキを求める民放連 - 池田信夫 blog

    民放連の広瀬道貞会長は、先週の定例会見で「260万世帯にデジタルテレビを支給せよ」という提案を発表した。テレビ1台10万円としても、総額2600億円という巨額の「景気対策」だ。ITproによれば、広瀬氏はこうのべたそうだ:政府の中で不況対策として地上放送のデジタル化問題を活用しようという声が徐々に出ている。我々も悪乗りするわけではないが,デジタル化問題が経済活性化に役立つならば,これを100%景気浮揚に活用すべき。かつて『補助金と政権党』という名著を書いた広瀬氏も気が引けているように、ドタバタでつくられる補正予算に悪乗りするのは、業界団体がバラマキ補助金を引き出すときの常套手段だ。このように露骨なロビー活動を繰り広げるテレビ朝日が、どの面下げて小沢一郎氏の政治献金を批判できるのか。 しかしすでに自民党と総務省の間で、追加補正に地デジ関連のバラマキを入れる方向で話が進んでいる。総額は1兆円

  • アメリカ後の世界 - 池田信夫 blog

    いま起こっている変化を「アメリカの没落」という向きが多いが、軍事的にはアメリカの優位は圧倒的だし、基軸通貨としてのドルの地位もゆらいでいない。むしろ「アメリカ以外の国の台頭」だ、というのが著者の見立てである。これが「文明の衝突」をもたらすかというと、中国もインドも欧米文化に同化することによって経済発展を遂げているので、あまり大きな変化は起きないだろう。それは19世紀のイギリスから20世紀のアメリカに中軸国が移動したぐらいの、西欧文明圏の中での重心の移動にとどまるのではないか。 「世界が不安定になっている」というのも嘘である。2000年代に起きた国際紛争の数は80年代より60%減少しており、特に冷戦の終結によって大規模な戦争はほとんどなくなった。「テロとの闘い」などというのは軍需産業を延命するためのスローガンで、アルカイダのテロによる死者は、200万人の命を奪ったポル・ポトや100万人が死

  • ニューディールが大恐慌を長期化した - 池田信夫 blog

    Cole-OhanianがWSJに、彼らの大恐慌についての実証研究を要約している:1930〜32年に総労働時間は1929年の水準から18%下がったが、ルーズベルト大統領の就任後の1933〜39年には23%下がった。その最大の原因は、ニューディールである。特に1933年に制定されたNIRA(National Industrial Recovery Act)によって反トラスト法が停止されて価格カルテルが公認されたため、最終財の価格が上昇し、需要が低下した。 さらに1935年にワグナー法によってストライキや賃金カルテルを合法化したため、1930年代後半に実質賃金は25%も上昇した。1937〜38年に実質GDPが低下した原因は、37年に連邦最高裁がワグナー法を合憲とし、実質賃金が急激に上がったためだ。 オバマ大統領は、長期的な成長率を高める政策に集中すべきだ。それは金融システムを再建するとともに、

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