電話を使えば通話履歴が残る。ウェブを閲覧すればアクセス履歴が残る。スマホで写真を撮れば位置情報が埋め込まれている――いまさら「知らないうちに情報が取られていた!」などと驚くこともないと思いますが(だからといって諦めるべきという意味ではないですよ)、それじゃいったい、いま自分に関する情報はどのくらい記録されているのか?それを回避しようとしたらどこまでできるのか?を本気で考えてみた本が"Dragnet Nation: A Quest for Privacy, Security, and Freedom in a World of Relentless Surveillance"です。 著者のJulia Angwinさんは調査報道を専門とするジャーナリストで、2013年までウォールストリート・ジャーナル紙でプライバシーに関する調査チームを率いていた人物。2010年にはジェラルド・ローブ賞も受賞し