自民党の石破茂・元幹事長は11日、東京都内で講演し、「政と官」のあり方について「(政治家に)逆らったら、もうダメだということをやっていると、(官僚が)誰も物を言わなくなる。システムとして崩壊している」と述べた。 学校法人「森友学園」の問題などを巡り、安倍内閣に苦言を呈した形だ。 同日夕に開かれた同党議員のパーティーでは「行政は公平公正でなければならない。お友達だから特に便宜を図ってもらえるとしたら、ばからしくて誰も行政に信頼なんか置けない」と指摘した。
11日の衆院予算委員会で、希望の党の玉木雄一郎代表が安倍晋三首相の後ろの席にいた首相秘書官に強く抗議する一幕があった。 この秘書官は、経済産業省出身の佐伯(さいき)耕三氏。加計(かけ)学園の獣医学部新設への関与が問われる柳瀬唯夫・元秘書官の後輩にあたる。 玉木氏が首相に加計学園の計画を知った時期などをただしていると、佐伯氏は繰り返し発言。玉木氏によると「違う」「間違っている」などと繰り返したという。抗議を受けた佐伯氏は首相への助言だと説明し、首相も同調したが、玉木氏は「私じゃなくて総理に向かって言うべきだ」と指摘。佐伯氏は何度もうなずき、その後は首相に近寄って助言するように改めた。 質問後、玉木氏は記者団に「首相秘書官がヤジを飛ばすなんて前代未聞。安倍政権の傲慢(ごうまん)な姿勢が隅々まで行き届いている」と批判した。
4月11日、安倍晋三首相(写真)は衆院予算委員会で、加計学園の加計孝太郎理事長、下村博文元文部科学相と「3人で会食したことはない」と語った。写真は都内で3月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato) [東京 11日 ロイター] - 安倍晋三首相は11日の衆院予算委員会で、加計学園の加計孝太郎理事長、下村博文元文部科学相と「3人で会食したことはない」と語った。その上で首相は、加計学園の獣医学部新設を巡って「相談や依頼があったことは一切ない」と述べ、自身の関与を全面的に否定した。 佐川宣寿前国税庁長官に対し「強気でいけ」などとするメモが渡った疑惑に関しては「メモを渡すよう秘書官に指示したことはない」と言及。首相はまた、愛媛県職員らが2015年4月2日に首相官邸で柳瀬唯夫秘書官(当時)と面会したなどとする新文書について、官邸の入館記録を再確認する考えを示した。 *内容を追加しました。
自民党の二階俊博、公明党の井上義久両幹事長らは11日午前、東京都内で会談し、学校法人「加計学園」の獣医学部新設を「首相案件」と発言したとされる柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の国会への参考人招致を容認する方針を決めた。自民党の森山裕国対委員長は記者団に「審議を通じて、必要があれば与野党でしっかり協議して決める。その方向性を与党として確認した」と語った。 野党が柳瀬氏招致を強く求めており、早期収拾のためにやむを得ないと判断した。森山氏は「政府はしっかり調査して説明責任を果たし、国民の負託に応えてもらいたい」とも述べた。 与党は11日の衆院予算委員会の集中審議を踏まえ、柳瀬氏の参考人招致を最終判断する。さらなる集中審議の開催も検討する。【村尾哲、木下訓明】
政府にまた新たな難題が出た。愛媛県の中村時広知事は10日、学校法人「加計(かけ)学園」による獣医学部新設計画について、平成27年4月に県と今治市の担当者、学園幹部が首相官邸を訪れ、面会した柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が「首相案件」などと語ったとするメモが存在したと発表した。学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる問題や自衛隊の日報問題に加え、過去の「亡霊」が安倍晋三政権の体力を奪っている。(沢田大典) 焦点は、面会の有無と、面会が事実ならば柳瀬氏の口から加計学園の獣医学部新設が「首相案件」という言葉が出たかどうかだ。 中村氏は、面会はあったとの認識を示した。 菅義偉官房長官は10日の記者会見で、野党が柳瀬氏の証人喚問を求めていることに対し「国会の場で答弁しているし、本日もコメントを出した」と述べ、応じない考えを示した。 現在は経済産業審議官の柳瀬氏は、委員会から質問要求があれば原則、出席し
学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、当時首相秘書官だった柳瀬唯夫経済産業審議官が愛媛県の担当者らに「本件は首相案件」と述べたと記された文書が存在するとの報道について、中村時広・愛媛県知事は10日、記者会見し、備忘録として報道のような文書が存在していたと認めた。
自民党麻生派(志公会)会長の麻生太郎副総理兼財務相と二階派(志帥会)会長の二階俊博幹事長が10日夜、都内のステーキ店で会食し、9月の党総裁選で安倍晋三首相(党総裁)の3選を支える方針を確認した。ただ、両氏は「呉越同舟」ともいえる関係にあり、腹の探り合いになったとみられる。岸田派(宏池会)と石原派(近未来政治研究会)も同日、都内の日本料理店で会合を開いた。 麻生氏らの会合には、麻生派から松本純国対委員長代理や鈴木俊一五輪相ら、二階派から河村建夫衆院予算委員長や江崎鉄磨前沖縄北方担当相らが出席した。 会合終了後、河村氏は記者団に対し「この難局を両派が力を合わせ、しっかり政権を支えようと誓い合った」と述べた。 もっとも、麻生派と二階派の関係は微妙だ。鳩山邦夫元総務相の死去に伴う平成28年10月の衆院福岡6区補欠選挙では、麻生氏が擁立した参院議員秘書と二階氏が推す邦夫氏の次男、二郎氏が骨肉の保守分
安倍晋三首相が出席する衆院予算委員会が11日午前10時半に始まった。加計(かけ)学園の獣医学部新設計画について柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が愛媛県職員らに「首相案件」と述べたと記された同県の文書に関し、初めて答弁に立つ首相がどう説明するかが焦点だ。学園理事長は首相の友人であることから、獣医学部新設計画への首相の関与も改めて問われる。 文書によると、柳瀬氏が2015年4月に愛媛県職員らと面会した際、「首相案件」と述べたとされる。柳瀬氏との面会前には、藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(当時)とも会ったと書かれている。 柳瀬氏は10日、「記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」とするコメントを発表。一方、愛媛県の中村時広知事は同日、「職員が作ったメモ」と認めた。こうしたことから立憲民主党など野党6党は柳瀬氏や藤原氏の証人喚問を要求した。 衆院予算委では、首相が国家戦略特区への獣医
学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が愛媛県今治市に開設した獣医学部を巡り、県と市、学園の幹部ら一行が二〇一五年四月二日、当時の柳瀬唯夫首相秘書官らと面会した際の記録文書を本紙は入手した。県の担当者が作成した文書には「先日安倍(晋三)総理と(加計孝太郎)同学園理事長が会食した際に、下村(博文)文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があった」と記されていた。 安倍首相は学部開設計画を知った時期を「(加計学園が国家戦略特区の事業者に決まった)一七年一月二十日」と国会で答弁。「加計氏から獣医学部を作りたいという話は一切なかった」と関与を否定した。文書の記載内容が事実なら首相は一五年四月時点で、加計学園の計画を知っていた可能性があり、答弁の信ぴょう性が問われることになる。 文書は一五年四月十三日付で、県地域政策課が作成した「獣医師養成系大学の設置に係る内閣府藤原次長
「首相案件」文書、作成認める=愛媛県知事「職員の備忘録」-加計学園問題 森友学園 加計学園 学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐる面会記録について記者会見する愛媛県の中村時広知事=10日午後、同県庁 愛媛県の中村時広知事は10日記者会見し、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、安倍晋三首相の秘書官だった柳瀬唯夫経済産業審議官が「首相案件」などと述べたと記されているという面会記録について、担当職員が「備忘録」として作成していたことを認めた。文書自体は現時点で確認していないとした上で、県職員が2015年4月に柳瀬氏と面会したかどうかに関しては「相手先のことについてはコメントできない」と言及を避けた。 愛媛県知事の発言要旨=加計学園問題 朝日新聞は10日付の朝刊で、愛媛県や今治市職員らが15年4月2日に柳瀬氏と首相官邸で面会したことを記録した文書が存在すると報じた。それによると
加計学園が愛媛県今治市に岡山理科大獣医学部を新設した計画を巡る政府と地元自治体のやりとりを記録した文書の存在について、中村時広知事は10日、記者会見で、内容の詳細については「コメントできない」と明言を避けながらも、「職員の書類は信頼している」と暗に認めた。国に対しては「県は県の立場で自分たちのことはオープンにする。(国は)国の方で丁寧に説明してほしい」と要請した。一方、今月に開学した同学部の1期生や地元市民からは憤りや不安の声が聞かれた。【花澤葵、松倉展人、山口桂子】 午後5時、記者会見場となった愛媛県庁本館3階の知事会議室。集まった約50人の報道陣の前に現れた中村知事は会見冒頭、硬い表情で獣医学部の設置の経緯を語り始めた。「大学の誘致は今治市にとって長年の悲願だった」と強調した上で、文書については「職員が備忘録のために作った」と明かした。会見中、知事はメモなどを見ずに終始顔を上げて質問に
学校法人「加計学園」の獣医学部が今月開学し、学部新設をめぐる一連の問題に幕引きを図ろうとしてきた安倍政権側の思惑は外れた。 2015年4月に愛媛県と今治市の職員と学園幹部が首相官邸を訪れた際の「備忘録」の存在が報じられ、中村時広・愛媛県知事が認めた。今治市が国家戦略特区への指定を申請する2カ月前のものだ。 この文書によると、面会当時の柳瀬唯夫首相秘書官(現・経済産業審議官)が「本件は、首相案件」だとして国家戦略特区での実現を強く勧めたことになっている。 面会自体を否定してきた政権側の言い分と真っ向から食い違う。柳瀬氏は「自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」とのコメントを出したが、根拠を示さずに記憶だけで文書の記録を否定しても説得力はない。 加計学園の獣医学部新設をめぐっては、許認可権限を持つ文部科学省に「首相官邸から圧力がかかり、行政がゆがめられた」と前川喜平前
相次ぐ不祥事は目を覆うばかりだ。政府は事態を深刻に受け止め、行政組織のタガを締め直さなければならない。 2004~06年の陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかった問題では、次々に新事実が発覚し、小野寺防衛相が繰り返し謝罪する異例の事態となっている。航空自衛隊でも日報の存在が確認された。 安倍首相が参院決算委員会で「シビリアンコントロール(文民統制)にも関わりかねない重大な問題で、極めて遺憾だ」と陳謝したのは当然である。 防衛省の統合幕僚監部の幹部は、昨年2月に当時の稲田防衛相からイラク日報の有無をただされたが、各自衛隊に日報を探すよう、明確には指示しなかった。 稲田氏の発言があいまいだった側面はあるが、大臣の発言を軽視した責任は免れない。 実力組織である自衛隊を抱える防衛省は、他省庁にもまして厳しい規律が求められる。 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)を巡っても、新たに陸自の日報が見
今度こそ、国会で徹底的に事実を解明しなければならない。 国家戦略特区の制度を使った加計学園による獣医学部新設をめぐり、新たな文書が明らかになった。安倍首相の秘書官をしていた柳瀬唯夫氏の発言として「本件は、首相案件」と明記されていた。 15年4月に地元愛媛県や今治市の職員、それに学園関係者が首相官邸を訪問しており、その際、職員が報告用につくった備忘録だと県知事が認めた。 県と市が特区申請をする2カ月前のことだ。学部新設に反対していた獣医師会への対処などのアドバイスも書かれている。 秘書官は首相の名代として、各省庁との調整役も務める側近だ。そのキーパーソンが、特定の事業のために時間をさき、懇切丁寧に実現への手ほどきをしていたことになる。 さらに文書には、柳瀬氏に先立って面会した内閣府の幹部からも「要請の内容は総理官邸から聞いて(いる)」「国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい」と言われた、
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