タグ

ブックマーク / synodos.jp (33)

  • 本屋と紙の本の未来/吉永明弘 - SYNODOS

    今なお「屋」と「紙の」の時代なのか? 新型コロナウィルスは大学の授業のデジタル化を促進した。リモート授業の間、連絡はWEB上の情報システムを通じて行われ、資料もそこから取得することが一般的になった。そこでは参考となる情報としてWEB上の記事のURLを示すことが多かった。実際、WEB上の記事だけで必要な情報提供ができてしまう。稿も、関連するWEB上の記事に多くを負っている。今回参照した「紙の」は一冊しかない。 これまで私は「紙の」を参照して論文や記事を書いてきた。「紙の」を教科書として使い、授業の要旨を記した紙を配布し、参考図書を授業やゼミで学生に貸し出してきた。しかしこの先、電子書籍での読書がさらに普及し、ノートも紙ではなく直接PCに書き込む形が一般化したならば、教室からあらゆる形の「紙」が消えるかもしれない。 そのときに消えるのは「紙」だけではない。紙のを売り買いする「場所

    本屋と紙の本の未来/吉永明弘 - SYNODOS
  • 「捏造」という言葉の重さについて――批判の自由か《排除》か/志田陽子 - SYNODOS

    近年、「捏造」(ないし「ねつ造」)という言葉によって研究者や文筆家を論難する発言が見られる。こうした発言を名誉毀損に問う裁判も起きている。ジャーナリスト・植村隆氏が提起した二つの裁判(2019年6月26日東京地裁判決・東京高裁で控訴審係争中、2020年2月6日札幌高裁判決、最高裁に上告手続き中)や、研究者グループが提起した「フェミ科研費裁判」(2019年2月12日提訴・係争中)などである。この問題で、「表現の自由」を確保するための解釈はどうあるべきだろうか。 以下は2月24日に行われたシンポジウム「フェミ科研費裁判から考える「表現の自由」と「学問の自由」」(於 同志社大学)での登壇報告をもとにまとめた論考です。質問は、司会者の問いかけや質疑応答でいただいた質問を参考に、筆者(志田)のほうで再構成しています。 ――近年、大学所属の研究者が「捏造」「剽窃」などの研究不正に問われる事例が増えてい

    「捏造」という言葉の重さについて――批判の自由か《排除》か/志田陽子 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2023/07/05
    「土俵の上で論争をする自由が確保される「批判の自由」と、相手を土俵から追い落とすこととは異なる」
  • 入試国語選択問題の「正解」について――早稲田大学教育学部の説明責任/重田園江 - SYNODOS

    2022年2月19日に行われた、早稲田大学教育学部一般入試の国語問題(第一問)に、私の著書『フーコーの風向き-近代国家の系譜学』(青土社、2020年)の一部が用いられた(44-51ページ)。 それについて、はじめは何の気なしに問題を解いてみた私は、結果的に以下の問い合わせを早稲田大学入学センターに行うことになった(3月4日。メールの一部を改変なしに引用)。 貴学の教育学部国語の第一問に、私の著書『フーコーの風向き』からの出題がありました。 先日解答例が公表されましたので、それについての質問です。 貴学の解答例 問一 イ 問二 ハ 問三 ニ 問四 ホ 問五 イ 問六 ホ 問七 ニ 問八 ハ 河合塾・代ゼミの解答速報(全く同じ) ホ ハ ニ ホ イ ホ ニ ハ 駿台予備校の解答例 ホ ハ ハ ニ イ ホ ニ ハ この論文全体の論旨、およびフーコーの思想を研究してきた上での私が考える解答例 ハ 

    入試国語選択問題の「正解」について――早稲田大学教育学部の説明責任/重田園江 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2022/04/24
    “これに対して大学側が一切答えないとなると、回答が得られるのはいったいどんな問い方の場合なのか”
  • 社会問題の構築主義2.0へ――『社会問題とは何か なぜ、どのように生じ、なくなるのか?』(筑摩書房)/赤川学(訳者) - SYNODOS

    2021.05.18 社会問題の構築主義2.0へ――『社会問題とは何か なぜ、どのように生じ、なくなるのか?』(筑摩書房) 赤川学(訳者) #「新しいリベラル」を構想するために 「社会問題」という言葉を見て、何を思い浮かべるだろうか。 コロナ禍、失業、不景気、貧困、差別、格差、環境破壊、気候変動、少子高齢化、いじめ、犯罪、虐待、テロリズム、戦争…。人により、思いつく「社会問題」はさまざまだろう。 社会学にも、さまざまな社会問題に対処する「専門家」があまたいる。彼らは専門領域をもち、各々の「社会問題」の解決に向けて、日夜取り組んでいる。 しかし、ふと原点に立ち返って、「そもそも社会問題とはなにか」、「社会問題をどのように研究したらよいのか」と問うてみると、研究者の間でも意外なほどにコンセンサスがあるとはいえない。なぜなのか。 たとえば社会問題を、「社会にとって有害な状態」と定義したとする。そ

    社会問題の構築主義2.0へ――『社会問題とは何か なぜ、どのように生じ、なくなるのか?』(筑摩書房)/赤川学(訳者) - SYNODOS
  • 「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS

    「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性 『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー 社会 「ロジカル・シンキングを身につけよう」「これからの教育に必要なのは論理的に話す・聞く・書く能力である」……論理的に考え、書いたりプレゼンテーションしたりする能力はビジネスや教育分野でもてはやされ、現代では欠かせないスキルとして広くうたわれている。 しかし改めて考えると、「論理的」とはなにか? 「論理的」であることは何に立脚しているのか? どこでも共通する普遍的なものなのか? 『「論理的思考」の社会的構築』を著した渡邉雅子氏は、「「論理的」だと感じる思考や論理の型は、実は文化によって異なっており、それぞれの教育の過程で身につけていくものだ」と指摘している。稿では、「論理」の多様性やその社会的構築過程、小論文教育から見えるフランス独自の論理のあり方、日におけるア

    「論理的思考」の落とし穴――フランスからみえる「論理」の多様性/『「論理的思考」の社会的構築』著者、渡邉雅子氏インタビュー - SYNODOS
  • 漫画村異聞――海賊版の前向きの解決/田中辰雄 - SYNODOS

    海賊版サイトであった漫画事件に2021年6月判決が下り、運営者は懲役3年の刑が言い渡された。判決文は「著作物の収益構造を根底から破壊し、文化の発展を阻害する危険性をはらんでおり」と厳しい口調で述べている。 漫画村が著作権法違反であることは間違いない。しかし、文化の発展という観点から見てこの形の解決が前向きと言えるかどうかには疑問がある。前向きの解決は、漫画村をこの世から消去するのではなく、出版社自身が漫画村的なことをはじめることではあるまいか。以下、漫画村の被害額の推定を行いながら、問題を再考して見よう。なお、以下述べることは、秋に刊行予定の『知財のフロンティア』(田村・山根編、勁草書房刊)のなかの拙稿の要約である。詳しい議論はそちらを参照されたい。 まず、漫画村の被害額を個人への調査で推定してみよう。そのため、漫画村閉鎖の前後の比較を行う。漫画村は2018年4月に閉鎖されている。漫画

    漫画村異聞――海賊版の前向きの解決/田中辰雄 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2021/08/14
    “漫画でも大多数の人に無料に近い価格で提供し、かつ今以上に売上を上げる方法があるからである。それが実現されていないこと、問題の根はここにある。漫画村はこの問題を世に知らせる警告だった”
  • 異論あり、ファスト映画考――逮捕は悪手である/田中辰雄 - SYNODOS

    1.問題の所在:ファスト映画とは 2021年6月23日、ファスト映画をアップしていた3人が逮捕された。【注1】ファスト映画とは映画を10分程度に短縮し、解説をつけたものである。映画の一部を切り取ってダイジェスト版をつくり、あらすじがナレーションとして入っており、2時間近くかけて映画体を観なくても、短時間で映画の中身がわかるようになっている。ファスト映画は権利者に許諾を得ずに映画を切り貼りして利用しているため、著作権法違反は明らかである。容疑者も事実関係は認めており、事件としては決着した。 しかし、逮捕が映画業界として最善策であったかどうかには疑問がある。一般にネット上の違法コピーには正規版の売上を減らす代替効果だけでなく、逆に売上を増やす宣伝効果があるからである。YouTubeで音楽ファイルがながれることは、かつては違法行為とされてきたが、現在では宣伝効果が優るため、音楽業界は音楽をYo

    異論あり、ファスト映画考――逮捕は悪手である/田中辰雄 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2021/07/13
    “過去の映画作品については売上を伸ばす効果がありえるので、一律禁止は得策ではない。”
  • 「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS

    拙著『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)を上梓してから、およそ3 か月になる。幸い、ドイツ史やロシア・ソ連史の専門家、また一般の読書人からも、独ソ戦について知ろうとするとき、まずひもとくべき書であるという過分の評価をいただき、非常に嬉しく思っている。それこそ、まさに『独ソ戦』執筆の目的とし、努力したところであるからだ。 残念ながら、日では、ヨーロッパにおける第二次世界大戦の展開について、30 年、場合によっては半世紀近く前の認識がまかり通ってきた。日のアカデミズムが軍事や戦史を扱わず、学問的なアプローチによる研究が進まなかったこと、また、この間の翻訳出版をめぐる状況の悪化から、外国のしかるべき文献の刊行が困難となったことなどが、こうしたタイムラグにつながったと考えられる。もし拙著が、そのような現状に一石を投じることができたのなら、喜ばしいかぎりである。 しかし、上のような事情から、日

    「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2019/11/18
    “草の根的な「趣味の歴史修正主義」に対しては、それが誤りであり、現在の定説とされている理解はこれだと、機会を捉えては、繰り返し根気強く説いていくほかあるまい”
  • 京都大吉田寮問題とはなにか――大学自治の行方/広瀬一隆 - SYNODOS

    自由な研究と教育が重んじられる大学で、管理強化が進んでいる象徴なのだろうか――。京都大は、現役では日最古の学生寮「吉田寮」の旧棟と堂からの立ち退きを求めて寮生を相手に京都地裁へ提訴、7月4日に第一回口頭弁論が開かれた。訴訟に至るまでの大学執行部と寮生側の対立を取材してきた地元紙記者として、一連の動きは大学の変質を告げているように感じられてならない。 「対話」を根幹とした教育を掲げる京都大でなぜ、大学側が学生を訴えるという事態に至ったのか。学生との対話をなおざりにする大学が、社会と対話して独自の研究や教育を続けられるのだろうか。 「一部の学生が騒いでいるだけ」と突き放すこともできる。もちろんそうした面はあるだろう。だが私は、吉田寮で進行している状況をそう簡単に片付けるわけにはいかないと考えている。大学自治の行方を占う上で重要な問題を孕んでいるからだ。 7月4日午前11時半。京都地裁でもっ

    京都大吉田寮問題とはなにか――大学自治の行方/広瀬一隆 - SYNODOS
  • 過酷な労働を強いられる外国人留学生たち――移民政策を問う前に向き合わなければならないこと/ジャーナリスト・出井康博氏インタビュー - SYNODOS

    過酷な労働を強いられる外国人留学生たち――移民政策を問う前に向き合わなければならないこと ジャーナリスト・出井康博氏インタビュー 社会 #「新しいリベラル」を構想するために 現在、日で働く外国人労働者は108万人以上にものぼる。いまや、私たちの便利な生活は彼らなしでは成り立たない。特に、近年ではベトナムやネパールからの“出稼ぎ目的の留学生”が急増しているという。彼らの多くは「月20万−30万円は簡単に稼げる」という嘘の宣伝によって日に留学し、学費等の返済のため過酷な労働を余儀なくされている。そんな外国人労働者の現場を10年にわたって取材されてきた、ジャーナリストの出井康博氏にお話を伺った。(取材/大谷佳名) ――現在、出井さんのご著書『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社+α新書)が、大宅壮一ノンフィクション大賞にノミネートされていますね。このにまとめられている、外国人労働者の実態につい

    過酷な労働を強いられる外国人留学生たち――移民政策を問う前に向き合わなければならないこと/ジャーナリスト・出井康博氏インタビュー - SYNODOS
  • 物理学者・早野龍五が福島で示した光――研究者として福島に向き合うということ / 服部美咲 / フリーライター | SYNODOS -シノドス-

    2017.03.10 Fri 物理学者・早野龍五が福島で示した光――研究者として福島に向き合うということ 服部美咲 / フリーライター 東日大震災に伴う東京電力福島第一原発事故の後、様々な情報や意見が錯綜し、多くの人々が信頼できる情報を求めた。その中で、15万人以上の人々が信頼をおいたのは、Twitterアカウント「@hayano」が淡々と発信する確かな根拠を付したデータとそれに基づいたグラフだった。 そして情報発信の合間に挟みこまれる、事故前と変わらない穏やかな日常を描写する「つぶやき」を読んで、自分自身の落ち着きを取り戻す人も多かった。Twitter上での情報発信にとどまらず、現場に赴いて日々活動を続ける「@hayano」こと早野龍五さんの周囲には、様々な形で賛同する人々が集まった。 今年3月、長年勤めた東京大学を退官する早野さんの最終講義を前に、事故後6年にわたる早野さんの功績とそ

    物理学者・早野龍五が福島で示した光――研究者として福島に向き合うということ / 服部美咲 / フリーライター | SYNODOS -シノドス-
  • 脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日本特殊性論の左派的転用/北田暁大 - SYNODOS

    脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日特殊性論の左派的転用 北田暁大 社会学、メディア史 政治 #新自由主義#脱成長#移民論 以下では上野千鶴子氏の「移民悲観論」について相当に厳しい調子で批判を展開する。読者のなかには、「それほど強く批判する必要はない」「上野氏の業績を否定するのか」といった印象を持つ方が一定数いらっしゃると思う。たしかに、我ながらいささか感情的に書き殴っているという自覚は持っている。 私自身は、上野氏に学問的にも人間的にも大きな恩義を感じているし、日フェミニズムを切り開いた上野氏の業績に畏敬の念を抱いている。しかしここ数年、しばしば見かける上野氏の、おそらくは無自覚の「新自由主義」的な議論に危うさを感じ、学恩を受けた一人として、その議論の問題について対談やSNSなどさまざまな場で、同時代の社会学者として疑問を投げかけてきた。

    脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日本特殊性論の左派的転用/北田暁大 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2017/02/21
    「勘違いしてもらって困るのは、移民受け入れ策に切り替えても、日本が外国人労働者/あるいは移民になる意志のあるひとにとって、もはや魅力がさほどないぐらいに「堕ちた社会」になっているということだ」
  • 日本人は妊娠リテラシーが低い、という神話――社会調査濫用問題の新しい局面/田中重人 - SYNODOS

    人は妊娠リテラシーが低い、という神話――社会調査濫用問題の新しい局面 田中重人 社会学・社会調査法 科学 #妊娠リテラシー#妊孕力 「日人の妊娠・出産に関する知識レベルは国際的にみて低い」という論が幅をきかせている。その根拠としてよく持ち出されるのが、 カーディフ大学の研究グループが2009–2010年におこなった国際調査 International Fertility Decision-making Study (IFDMS) である。 この調査は、2013年にいわゆる「女性手帳」の創設を「少子化危機突破タスクフォース」が提言した際にも、資料の中で使われていた。また、2014年の「新たな少子化社会対策大綱策定のための検討会」においても、「日はトルコの次に知識が低い」というデータとして紹介された。 「新たな少子化社会対策大綱策定のための検討会」(第3回会合、2014年12月12日)

    日本人は妊娠リテラシーが低い、という神話――社会調査濫用問題の新しい局面/田中重人 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2016/06/02
    ホラーに近い。
  • グローバル人材とは誰か?――若者の海外経験の意味を問う/加藤恵津子 / 文化人類学 久木元真吾 / 比較社会学 - SYNODOS

    グローバル人材とは誰か?――若者の海外経験の意味を問う 加藤恵津子 / 文化人類学 久木元真吾 / 比較社会学 社会 #グローバル人材#若者の海外経験 「日にはグローバル人材の育成が必要だ」と言われること、あるいは「日の若者は内向き志向だから、グローバル人材の育成が必要だ」と言われることは、決して珍しいことではない。特に企業や経営者がそうした主張をし、それを受けて官庁がその育成を進めようとする動向は、しばしば報道されている。 しかし、そうした主張は当に的を射たものなのだろうか。あるいは、そこで想定されている「内向き」や「グローバル人材」なる言葉の内容は、十分に検討されたものといえるのだろうか。 「内向き志向」と言われるとき、それは近年の若者の質的な特徴であるかのように語られるが、実際にメディアの報道をみると、「内向き」と言われた後、それとは反対の動きもあるとする例も多々ある。例えば

    グローバル人材とは誰か?――若者の海外経験の意味を問う/加藤恵津子 / 文化人類学 久木元真吾 / 比較社会学 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2016/05/19
    「従来の規範的なキャリアモデルが根強いために、多様な経験を積んで多様なキャリアを歩む若者たちの増加に対し、日本社会のさまざまな側面で対応が追いついていない」
  • 学校・病院で必ず役立つ『LGBTサポートブック』/はた ちさこ、藤井ひろみ、桂木祥子、原ミナ汰、藥師実芳 - SYNODOS

    学校・病院で必ず役立つ『LGBTサポートブック』 はた ちさこ、藤井ひろみ、桂木祥子、原ミナ汰、藥師実芳 社会 #LGBTサポートブック さまざまな生きづらさを抱えているLGBT当事者、ことに青少年期の当事者が適切なサポートやケアを受けられるよう、学校教育関係者と医療従事者にとって欠かせない情報を凝縮した『LGBTサポートブック』(保育社)が出版された。適切に対応することの必要性は認識していても、きちんとした知識をどこから得たらいいのかがわからないという人のために、看護・医療・教育の専門家、研究者、当事者、理解者・支援者たちが共同執筆した書より、いくつかのQ&Aを転載し内容を紹介する。(シノドス編集部) Q LGBTとはどういう意味ですか? A レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を取ってLGBTといいます。性の多様性を表す言葉です。(桂木祥子) レズビアンは女

    学校・病院で必ず役立つ『LGBTサポートブック』/はた ちさこ、藤井ひろみ、桂木祥子、原ミナ汰、藥師実芳 - SYNODOS
  • 私たちが欲しいのは「理解」か、「人権」か? ――東アジアとLGBTの人権保障/福永玄弥 - SYNODOS

    私たちが欲しいのは「理解」か、「人権」か? ――東アジアとLGBTの人権保障 福永玄弥 クィア・スタディーズ・東アジア研究 国際 #LGBT#台湾#性的少数者#東アジア 昨今、性的少数者をめぐるイシューが政治領域で高い関心を集めている。とりわけ2015年4月に渋谷区で成立した、同性パートナーを結婚に準ずる関係と定めた条例が世論を喚起して以来、LGBTにたいする差別の解消を地方行政や国政レベルで問う動きが加速している。 国政レベルでは、与野党ともに「LGBT」を看過できない政策課題とみなし始めている。たとえば、民主党はLGBTにたいする差別の解消を目的とした法案の起草に着手しているという。超党派の国会議員からなる議員連盟も、性的指向や性自認を理由とする差別を解消するための法律制定に向けて動きだした。自民党も特命委員会を設置し、LGBTを「正確に理解して……カミングアウトをしなくても済むような

    私たちが欲しいのは「理解」か、「人権」か? ――東アジアとLGBTの人権保障/福永玄弥 - SYNODOS
  • 世界で一人しか知らない歴史が目の前にあった/ユダヤ史研究・武井彩佳氏 - SYNODOS

    なにかに夢中になって眠れなくなったことはありませんか。今回登場する武井先生は、歴史研究が楽しすぎて夜中に何度も目が覚め、出産数時間前まで研究をし続けたほど。学部選択に悩む高校生に、最先端の研究をお届けする「高校生のための教育入門」。歴史ってそんなに面白いの? ユダヤ史を研究する武井彩佳先生に、歴史を学ぶ楽しさについてお話を伺いました。(聞き手・構成/山菜々子) ――武井先生は『ユダヤ人財産はだれのものか』をご執筆されるなど、ホロコーストの生命や身体だけではなく、カネとモノといったテーマを扱っていますよね。それはなぜでしょうか。 人間はイデオロギーだけで人を殺せないと考えたからです。 よく、ナチスの支配下で洗脳され、ホロコーストに至ったと考えられていますが、政治的な信念だけで人を殺せるのか。そこまで強固な信念や信条を持つ人はなかなかないでしょう。隣の人の持っている土地が欲しいとか、あの人の

    世界で一人しか知らない歴史が目の前にあった/ユダヤ史研究・武井彩佳氏 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2016/04/12
    「それは事後的な見方で、そこに当時生きていた人々にとっては有効な問いではない」
  • 学生の自習と公共図書館/新出 - SYNODOS

    図書館で自習はダメ? 論争再燃 『居眠りは許されるのに』『一般の利用者の妨げ』」(産経新聞 2016.2.20)では、大阪市立図書館の24館がすべて自習を禁止していることを受け、一般の利用者から席がないと苦情が入る一方、静かに勉強できる環境を求める受験生らの声が取り上げられた。 これを受けたYahoo!ニュース意識調査「図書館の自習利用、どう思う?」では容認すべきとの声が7割を越えている。 公共図書館と学生の自習の問題は、すでに長い論争の歴史があるが、ここではおおまかな見取り図を提供することにしたい。 まず、問題となっている「自習」について、確認しておこう。 学校図書館や大学図書館では、テスト勉強のための自習は当然認められている。これらの図書館は、学校教育、大学での教育に資するために設置されているものだからである。また、図書館の資料を用いての学習については、どこの図書館でも禁止されること

    学生の自習と公共図書館/新出 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2016/04/07
    せっかく図書館イコール自習という馴染みのイメージがついてるなら手放さずに活用したらいいと思うんだけど。
  • 日本の女子教育の課題ははっきりしている/畠山勝太 - SYNODOS

    博士課程相当に進む女子比率、工学系女子学生比率、社会科学系女子学生比率、OEDC諸国の中でいずれもワースト1の日。しかし、問題意識は共有されず、議論も進みません。国際教育開発に携わってきた畠山勝太さんに、統計を読み解きながら、今いちど日の女子教育の課題について解説していただきました。(聞き手・構成/山菜々子) ――日は、日の女子教育の現状を畠山さんに伺えればとおもいます。カトマンズの出張中にお引き受けいただきありがとうございます。 いえいえ。よろしくお願いします。 ――シノドスでも「Education at a Glanceから見る日の女子教育の現状と課題」を2012年にご執筆いただきましたが、日の女子教育は諸外国と比べてどのような状態なのでしょうか。 その前にまず、女性の教育の収益率、とりわけ高等教育のそれの話をしたいとおもいます。今回のお話の土台になる部分だとおもいますの

    日本の女子教育の課題ははっきりしている/畠山勝太 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2015/12/17
    「男子教育に比べて女子教育の方が、次の3つの理由により社会的収益率が高い」
  • 図書館は格差解消に役立っているのか?/片山ふみ・野口康人・岡部晋典 - SYNODOS

    映画『スリーパーズ』(Sleepers)の主人公の一人であるマイケルは、ヘルズ・キッチン(地獄の調理場)と呼ばれるスラムで育ったが、少年院の図書室において独学で勉強し、地方検事になった。このようにアメリカ図書館は、あらゆる人が無料で利用できる開かれた教育施設であり、極端な例を挙げればホームレスが億万長者になるような階層の流動化に寄与する役割をもつとされている。(注) (注)たとえば、ジャーナリストの菅谷明子は、著書『未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告―』のなかで、ニューヨーク公共図書館が情報へのアクセスを担保し、個人の力を伸ばし、コミュニティを活性化させている実例を鮮やかに報告しており、同様の議論は図書館情報学者の川﨑良孝もおこなっている。 つまり、「富めるものはますます富み、貧しきものはますます貧しくなる」という、いわゆる「マタイの原則」を打破する存在として図書館は期待されてい

    図書館は格差解消に役立っているのか?/片山ふみ・野口康人・岡部晋典 - SYNODOS
    egamiday2009
    egamiday2009 2015/12/07
    おかぴーの論考