「最近、ブログを更新していないね」と、友人から気遣いの電話がありました。そう言えば、ずいぶん更新していないことに気づきました。 東日本大震災後、自分にできることは、「震災の記録を後世に残すことだ」と、今でも撮影に歩いています。これから少しずつですが復興の足音が聞こえてきたように思います。 市街地の主要道路のがれきは取り除かれ、街区のそれに移っています。自衛隊のみなさんは朝早くから、気仙沼の復興のためにと大活躍です。とても頭が下がります。市内の建設業者さんのダンプカーが、がれきを積みしっきりなしに走っています。商店の方々も「○○で開店しました」「○○に事務所を移転しました」という新聞広告を目にします。これには「頑張っているな」と、とても力強く感じます。 （がれきの搬出） 明治２９年の三陸大津波に時は、救護所として地域の方々の介護にあたったお寺さんは、今回の津波で全壊となりました。損壊

道南の日本海を操業海域とするツチクジラ漁が２５日に始まり、最初の１頭が同日夜、函館港豊川岸壁に水揚げされた。 体長約９メートル、重さ約１０トンの雄で、平均より大きめ。和歌山県太地（たいじ）町漁協の正和丸（１５・２トン）が、江差沖２０キロ付近で捕獲した。海中からつり上げ、トレーラーで市内の解体場に運ばれた。 ツチクジラは北太平洋や日本海などに生息、国際捕鯨委員会（ＩＷＣ）の規制種から外れている。同海域での漁は６月末までで、捕獲枠は１０頭。肉の一部は２６日、競りにかけられ、市内の鮮魚店などに並んだ。【近藤卓資】

米国の反捕鯨団体、シー・シェパード（ＳＳ）は２６日、日本船団による南極海の調査捕鯨に対して過激な妨害活動を行った抗議船「ゴジラ号」の名称を、フランスの女優の名前をとって「ブリジット・バルドー号」に改めると発表した。　１９５０年から６０年代にかけて「素直な悪女」など数々の映画に出演し、人気女優となったバルドーさんは熱心な動物愛護活動家としても知られ、毛皮反対運動などを続けてきた。ＳＳ代表のポール・ワトソン容疑者＝傷害容疑などで国際指名手配中＝とは３０年以上の親交があり、一緒にカナダのアザラシ漁の抗議活動を行ったこともある。　バルドーさんは、名前を使わせてもらいたいとのワトソン代表からの申し出を快諾。「私たちは一緒に勝利する」などとコメントを寄せた。　ＳＳは、真っ黒だった船体を白く塗り替え、船首部分にＳＳの旗を持ったバルドーさんのイラストを描き、公式ホームページを通じて新デザインをお披露目した

人口より猫が多い「猫の島」として知られる宮城県石巻市の田代島。東日本大震災の津波で甚大な被害を受けたが、島民に大事にされてきた野良猫たちは地震や津波に負けず、たくましく生き延びていた。 田代島は、作家・井上ひさしさんが「ひょっこりひょうたん島」のモデルにしたともされる島の一つ。かつては養蚕が盛んで、猫はネズミよけとして飼われていた。やがて猫が自然繁殖を始めた後も「大漁を招く」として島民に大事にされ続け、島の中心部には「猫神社」も建つ。島民によると、震災前と変わらず約８０匹の猫が生き延びたとみられる。 海岸近くの自宅で野良猫に餌やりをしている畠山和子さん（７２）は「地震の時は、私たちよりも逃げるのが早かったくらい」と当時を振り返る。津波が引いてしばらくすると、山の方から猫が下りてくるのが見えた。「きっと猫神社の方へ逃げていたんでしょう」 心配なのは餌不足。島の仁斗田漁港で漁師の「おこぼれ」に

仙台卸売市場に「場外」誕生＝東北の生鮮品並ぶ 仙台卸売市場に「場外」誕生＝東北の生鮮品並ぶ 仙台市にある中央卸売市場の隣接地で、一般消費者向けに生鮮品などを販売する場外市場が２８日、オープンする。震災前は４月２０日オープンを予定していたが、出店を予定していた会社の約半数が被災。仕入れルートを新たに確保して開業にこぎ着けた。東北６県の魚や野菜を扱う２５店舗が並び、年間の来場者数６０万人、売上高８〜１０億円を見込む。観光客を呼び込むことで復興に役立てたいと関係者は期待している。 　場外市場の名称は「杜（もり）の市場」。地元のビル会社が持つ施設内で開業する。震災直後には「産直で考えていた野菜の仕入れが、２〜３年は見込めない」などの声が広がったが、卸売市場からの調達に変更した。 　観光客の落ち込みに悩む山形や福島の会社からは、今後出店を希望する連絡があったという。市場の企画・運営に携わっている佐藤

津波で打ち上げられた養殖設備や水産加工施設から流れ出るなどした魚介類の腐敗臭が、岩手県内の被災地で深刻な問題になっている。廃棄場所の確保が困難なうえ、行政はがれき撤去などに追われて回収作業もままならない。大量発生したハエが避難所に入り込んだり、悪臭で被災者が頭痛を訴えるケースも出ており、衛生面での不安の声も上がっている。 「今日はまだいい方。風向きによっては体育館の窓も開けられないよ」。大槌町の赤浜小学校。約９０人とともに避難している佐藤寿さん（６４）によると、最近は気温の上昇とともにハエの数も多くなっているという。 避難所から３００メートルほどの船着き場では、養殖に使われる浮きや漁網、ロープでできた巨大な山が腐敗臭を放っていた。腐ったホタテやワカメがそのまま残っているのが見える。サーッという音とともに、地面を黒く染めていたハエの大群が飛び立った。 津波被害を受けた養殖設備などは、地元漁協

政府は２７日、平成２２年度の水産白書を閣議決定した。東日本大震災で被災した６県の漁業と養殖業について、生産量で全国の約４分の１を占めるとして水産業の復興が食料の安定供給に極めて重要な課題と強調した。復興に関しては、防災機能強化による安全な漁村づくりが必要だとして、住宅の高台への移転や、魚市場・加工場を集約する案も紹介している。　被災地域については「全国の水産物供給に大きな役割を果たしてきた」と評価し、岩手や宮城などの６県の２１年の生産量は全国の２４％に相当する１２７万トンとのデータを示した。また、養殖ワカメの７９％、サンマの４０％など、全国の生産量の大部分を占めていた魚種が多いことにも言及した。　復興については、政府の復興構想会議などで検討が進められていることから断定的な記載は避けたが、「災害に強く生産性の高い新しい水産業・漁村づくり」が必要だとした。

近海と遠洋鮪延縄漁業と沿岸の カキ、ワカメ、ホタテ養殖が 盛んな三陸のリアス式海岸の 漁港で気仙沼市唐桑町上鮪立の 出身です。 ２０１１年３月１１日の東日本大震災で、唐桑町の沿岸部が 大津波で壊滅し、多くの家が流失し沿岸の養殖業も壊滅したが、 多くの養殖業の方が復旧に頑張っています。 明治、昭和、平成の大津波で被災したが、これからは高台に 住宅の移転と沿岸部は、養殖事業の集約地として活用して復旧、 復興が出来ると信じています。 唐桑町は、陸中海岸国立公園の中にあり、多くの景勝地があります。 町内には、民宿が多くあり産直の新鮮な魚介類が食べられます。

東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の気仙沼湾で２７日、ワカメの養殖作業が再開された。同県漁協などによると、ワカメの養殖作業再開は震災後の三陸海岸で最初という。 　４隻の小型船が午前９時、波路上漁港を出港。沖合約１キロに設置された養殖いかだで、ワカメのメカブと糸が入った袋を沈める種付け作業が行われた。 　使用したメカブは、津波でわずかに生き残った５、６株。船に乗り込んだ十数人の漁師は「袋をもっと深く沈めろ」などと声を掛け合い、メカブを慎重に取り扱いながらも、久しぶりの作業に笑顔を見せていた。 　沈められたメカブから出た胞子は糸に付いて発芽。海中で４〜６カ月育てられた後、来年１〜４月に収穫される。宮城、岩手両県産ワカメは「三陸わかめ」として有名。 　船に乗り組み作業をした同県漁協気仙沼地区支所の小野寺清繁さん（６２）は「宮城のワカメで復興の第一歩を踏み出したい。必ず全国の皆さんにワカメを届け

三陸わかめ「全国に届けたい」＝気仙沼 次へ >> ２７日、気仙沼湾でワカメ養殖を再開しメカブを入れた袋を海に沈める漁師ら。宮城、岩手両県産は「三陸わかめ」として有名だ。「復興の第一歩を踏み出したい。必ず全国の皆さんにワカメを届ける」と、小野寺清繁さん　【時事通信社】

記事一覧 平らに伸ばしてワカメ干し体験　坂井・雄島小児童 （2011年5月27日午後6時13分） ワカメを丁寧に干す児童たち＝２７日、福井県坂井市三国町安島 福井県坂井市雄島小の５年生４６人が２７日、同市三国町安島でワカメ干しを体験した。児童たちは早朝に採れた新鮮なワカメを屋外に一枚一枚丁寧に並べて干していった。 　地元の特産や豊かな自然について学ぼうと、同校が毎年実施している。この日は、雄島漁協安島支所の海女が採ったワカメ約２０キロが用意された。児童たちは海女から「ワカメはしっかり伸ばして重ならないように並べて」などとアドバイスを受けながら干していった。 　ワカメ干し初体験という佐藤悠平君は「平らに伸ばして並べるのが難しかったけれど楽しかった」と笑顔で振り返った。児童が干したワカメはその後、専用の機械で乾燥させ、後日学校に届けられ給食で味わうという。 　同支所によると、今年のワカメ漁は天

被災企業　初の九州移転　大牟田市に新工場 2011年5月27日 10:03 カテゴリー：経済 九州 > 福岡 東日本大震災で宮城県気仙沼市の工場が壊滅的な被害を受けた冷凍食品メーカーのヤヨイ食品（東京）が、気仙沼工場に代わる新工場を福岡県大牟田市に増設することが２６日、分かった。大震災で被災した企業が九州に工場を移す初のケースとなる。同社は年内の操業開始を目指している。　ヤヨイ食品によると、気仙沼工場には従業員約４００人が勤務。学校給食用の米飯やメンチカツなどの冷凍食品を１日に約１３０万食製造する主力工場だったが、３月１１日の大震災と津波で製造ラインが全滅し、生産停止に追い込まれた。　同社は全国数カ所を新主力工場の候補地として検討。大牟田市には九州工場（従業員１３０人、日産４３万食）がある上、隣接する広大な敷地（約１万４千平方メートル）と撤退した紳士服メーカーの工場建屋を移転先に利用で

大洋エーアンドエフ社（本社・東京）は２６日、マグロの養殖基地化を進める五島市の大泊漁場で、３年間養殖した５０～６０キロのクロマグロ８５本を出荷した。同漁場での水揚げは初めて。従業員らが漁協の荷さばき所で計量、箱詰めして関東、関西方面へ出荷した。 市は９６年から同基地化事業を進め、４業者が市内５漁場でクロマグロを養殖している。地元の漁業者４６人が釣った５０～６０センチのマグロの幼魚「ヨコワ」を買い取り、３年間養殖して出荷する。後発の１社も来年から出荷を開始。昨年から人工ふ化した稚魚を１年かけてヨコワ級の幼魚に育てる中間育成業者も進出。天然資源に頼らない完全養殖の基盤づくりとして注目される。 資源保護の観点から漁獲規制が厳しさを増す中、これまで困難とされてきたマグロ養殖の開拓、発展が期待されている。市はヨコワ漁の他、雇用拡大にもつながるとして積極的に支援する方針。昨年は３５８トンを生産したが、

札幌市に本拠を置き取材活動を行う「週刊サケ・マス通信」のオフィシャルサイトです。北海道を中心に最新の秋サケ水揚げ状況から、加工流通に至るまでを網羅したサケ・マスの総合情報メディアです。 また北海道の水産関連事業の最新ニュースなども提供し、水産業界から一般消費者に向けたPR、さらに北海道の浜からの「海の幸の話題」などもお届けしていきます。

アパラチコラで過ごす優雅な時間 メキシコ湾沿いの入り江に面した米フロリダ州の小さな町アパラチコラ。こじんまりした海辺のホテルに宿泊し、バーで新鮮なシーフードを味わえるほか、地ビールの醸造所もある。綿花や漁業で栄えたこの町には、グリークリバイバル（ギリシャ建築への回帰）様式の優雅な住宅が散見される。数キロの沖合に浮かぶセントジョージ島には白い砂浜が広がる。

岩手県宮古市田老の田老漁協が秋サケ漁に向けた準備を始めた。津波で定置網の半分が流されたため、９月からのシーズンに備えて、漁師らは残った網の修復に取りかかった。 田老漁協は田老港周辺に三つ所有していた倉庫のうち二つが大破。残り一つも破損し、定置網や浮きなどの半分が流された。漁船も６隻のうち４隻が流されたという。 漁師ら約３０人は２５日、かき集めた浮きを漁港近くの高台に集め、新しいロープで太い縄にくくり付け直した＝写真。海底に沈んだがれきの撤去に追われ操業できない状況の中、久々に漁具を手にした漁師らに笑顔が戻った。 同漁協業務部長の大沢正美さん（５２）は「サケは必ずやって来る。厳しい状況ではあるが、それまでに何とか漁を始められる状態にしたい」と話した。

命たくましくウミネコ抱卵　気仙沼 がれきに巣作りをしたウミネコ。雌と雄が交代で卵を温めている＝２６日午後４時ごろ、気仙沼市朝日町 東日本大震災の津波の爪痕が今なお深く残る宮城県気仙沼市の気仙沼港で、ウミネコが集団営巣し、抱卵する姿が見られる。 　巣を作っているのは、損傷が激しい漁業関連施設が立ち並ぶ気仙沼港の突端にある緑地。打ち上げられた家屋のがれきや養殖いかだ、倒れた電柱の陰などに巣を作り、数千羽のウミネコが卵を温めている。「ミャー、ミャー」。時折、卵を狙って飛んでくるカラスに激しい鳴き声を響かせて威嚇し、大事そうに守っている。 　被災地に芽吹きつつある新しい命。６月になると、産毛を光らせたかわいらしいヒナたちが次々と誕生し、にぎやかさを増す。 （佐々木浩明）

Tweet 山田町山田の関口川河口に架かる国道４５号宝来橋のそばで、ウミネコが集団営巣し町民らの目を引いている。 津波に襲われた市街地に近く、交通量も多い場所。ウミネコは国道を挟み、住宅のがれきなどが残る陸側と海側の両方に群がる。卵を温めている親鳥も多く、全体で数百羽に上るとみられる。 日本野鳥の会みやこの佐々木宏代表によると、４月に入りウミネコが目立ち始めた。例年は山田湾の岩場など外敵に襲われにくい場所に営巣地を構えており、人目に付きやすい場所で営巣するのは比較的珍しい。原因はよく分からないという。 佐々木代表は「これまでの岩場が津波に襲われ環境が変わったのかもしれない」と不思議がる。６月に入るとひながかえり、７月ごろ巣立つ見込みだ。 【写真＝被災した住宅地近くに営巣したウミネコ。卵を温めている親鳥も見られる＝２５日午後０時２０分、山田町山田の宝来橋付近】

Tweet 宮古市が毎年サンマを提供する東京都品川区の「目黒のさんま祭り」が、復興支援を目的に今秋も開催されることが２５日決まった。漁業再生の道は依然険しいが、会場に宮古のサンマを届けることを目指して歩みを加速させる。 祭り実行委員会を組織する目黒駅前商店街振興組合の中崎政和理事長ら４人が同日、宮古市役所を訪れ、組合員約１５０社の義援金や商店街で集めた募金など現金約６２６万円を山本正徳市長に手渡した。 中崎理事長は「祭りを契機にお力になれる活動をしたい」と９月上旬開催の意向を伝えた。山本市長は多くの支援に感謝を述べ「今年も頑張ってサンマを持って行こうと思う」と、恒例イベントの後押しを約束した。 さんま祭りは今年が１６回目。市は第４回から宮古港に水揚げされたサンマを無償提供している。昨年は開催時期に不漁だったが、７千匹を準備。塩焼きの香りに誘われ多くの都民が行列をつくった。 当初５００人規模

記事一覧 沖に輝く“いさり火”鮮やか　スルメイカ漁、シーズン到来 （2011年5月27日午前7時02分） スルメイカ漁がシーズンを迎え、水平線上で輝くいさり火＝２６日午後８時半ごろ、福井県越前町厨 福井県沖のスルメイカ漁がシーズンを迎え、漁船が連夜、集魚灯をともしている。越前町の山腹から眺めると、まるで海上に街並みが出現したようだ。２６日夜も数十隻が出漁していさり火を輝かせ、初夏の風物詩が日本海に広がった。 　午後７時ごろになると点灯が始まり、日没とは対照的に海上の明るさが増していく。京都や若狭湾方面の水平線上にも鮮やかな光が多数並び、幻想的な光景が生まれる。 　スルメイカ漁は冬場に九州沖から始まり、水温の上昇に伴うイカの北上に合わせて北海道まで移動する。越前町沖では５月上旬から漁船の数が増え、町内の漁港には鳥取や北海道の船を含めて約４０隻が出入りしているという。

厚生労働省は２６日、福島県内で取れた海藻のヒジキやアラメのほか、魚のアユやヤマメ、ウグイから、食品衛生法に基づく暫定基準値を上回る放射性物質を検出したと発表した。いずれも市場に流通しておらず、影響はないという。　厚労省によると、ヒジキとアラメ、ウグイからの検出は初めて。ヒジキ、アラメはいわき市沿岸で採れ、いずれも基準値（１キログラム当たり５００ベクレル）を上回る放射性セシウムを検出した。

天然ワカメを瞬間冷凍　特産化へ商品開発 2011年05月27日 兵庫県新温泉町三尾の特産品作りに取り組むグループ「御火浦村おこしグループ」（脇本松夫代表、２４人）は、天然ワカメを冷凍保存した「但馬御火浦　天然・冷凍生わかめ」を製品化した。瞬間冷凍することで、ワカメの風味や食感を損なうことなく楽しめる。地域の目玉商品として売り出す考えで、販路が確保でき次第、出荷を本格化させる。 獲れたての天然ワカメを袋詰めするメンバーら＝26日、新温泉町三尾の旧御火浦へき地保育所 同グループは、２００７年３月に閉所した旧御火浦へき地保育所の有効活用を考えた三尾地区（脇本松夫区長、５９戸）の女性らが中心となって今年４月に発足。地元に雇用と生きがいを作ろうと、昔から有名だった同地区の天然ワカメの特産品化を企画した。 天然・冷凍生ワカメは、早朝に収穫したワカメをすぐに真空パックし、瞬間冷凍したもの。メンバーらは

荒川区の在日コリアンらが、東日本大震災で被災した宮城県・気仙沼市民吹奏楽団に、管楽器を贈った。購入資金は、二十四年前に同区で開催した、四種類の打楽器を使う伝統芸能「サムルノリ」の演奏会の収益。日韓の文化交流に使おうとしながら使いそびれていたが、被災地に役立てることにした。念願の楽器を手にした吹奏楽団は今月二十九日、久しぶりの演奏を市内で披露する。　（榎本哲也） 同楽団は一九八七年結成で、高校生から社会人まで団員は約四十人。市内の地域行事に出演するほか、岩手県宮古市、釜石市、大船渡市の市民吹奏楽団と合同コンサートを毎年四月に開催するなど幅広く活動していた。

政府は２７日、２０１０年度の「水産白書（水産の動向）」を閣議決定した。東日本大震災が水産業に与えた被害を分析、復興に向けて防災機能を強化し、生産性を高めた新しい漁村づくりが必要と指摘。住民が高台に移住したり、魚市場や水産加工場を集約したりするなど、具体的な取り組みも提案した。　被災した青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉６県の漁業と養殖業の０９年の生産量は全国の２４％を占めていることから、水産業の復興が食料の安定供給に極めて重要な課題と強調。政府の復興構想会議の議論などを踏まえ、農林水産省が水産業の将来像や実現のための政策を示すとした。　白書は防災機能強化や生産性向上の具体例として、漁港の中核施設である魚市場や加工場を集約した上で、耐震性のある高層建築に移すことを提言。高層建築の一部は住宅として利用することも盛り込んだ。地域に点在する漁港は役割分担を明確化。中核となる漁港への投資を増やし、大

定置網漁でエコラベル　南かやべ漁業協会　目の粗い網使い稚魚保護 （05/27 10:48） 【函館】函館市南茅部地区伝統の大謀網漁を行っている南かやべ定置漁業協会（野村譲会長）が２６日、社団法人・大日本水産会（東京）の「マリン・エコラベル・ジャパン（ＭＥＬジャパン）」の認証を受けた。稚魚保護のため、目の粗い網を使用するなど環境に配慮した独自の取り組みが評価された。 認証は青森県五所川原市の十三湖シジミ漁などに続いて全国７例目で、道内では初。 ＭＥＬジャパンは資源保護に取り組む漁業を認証する制度として２００７年１２月に開始。生産段階と流通加工段階の二つがあり、南かやべ定置漁業協会の認証は生産段階。 ＜北海道新聞５月２７日朝刊掲載＞ ＜  前の記事 ｜ 次の記事 ＞

バックナンバー 　Ｑ　漁業権を開放する宮城県の「水産業復興特区」構想に、地元の漁協が猛反発していると聞いたよ。 　Ａ　漁業法で、漁協には漁業権が優先的に与えられている。既得権を失うのではと心配しているんだ。 　漁業権は、漁業者が一定範囲の水面で、誰にも邪魔されずに魚をとったり養殖したりできる免許のこと。都道府県知事に許認可権がある。昔から、沿岸では漁村の集落の取り決めで、アワビやサザエ、海藻類を独占的に採取して生活してきた。漁業権はこうした漁村の習慣を法律で明文化したもので、漁業者は自らの生活を支える大事な権利と考えているんだ。 　Ｑ　漁業権はどのように設定されているの。 　Ａ　陸に近い沿岸の海にだけ設定されている。明確な範囲は決まっていないけど、一般的には沖合１〜３キロくらいとされている。漁業権には３種類あって、サケやブリなどを仕掛けた網でとる「定置漁業権」、ノリやカキやワカメなどの養殖

「すでに２ヵ月が過ぎ、果たして役に立つことがあるだろうかと思いました。ところが、いざ、果てしなく続く瓦礫の山を目にし、今度は、いったいどこから支援すべきかと、気が遠くなりました」 韓日民間交流団体「韓日社会文化フォーラム」所属で日本大震災被害者支援のボランティア活動に参加した李ミンウさん（２０＝ＫＡＩＳＴ航空宇宙工学科３年休学）は２２日、宮城県南三陸町に初めて到着した時の感想をこう語った。同地域は、東日本大震災の被害が最も甚大なところの一つだ。 李さんは２２日から、一緒に来た１０人のフォーラムの仲間らと共に、南三陸町で地震被害からの復旧へ向けたボランティア活動を行っている。李さんと共に来たボランティアらは、ほとんどが大学休学中の学生や就職活動者たちだ。李さんは３月１４日の地震発生直後から、ボランティア団体の結成に取り掛かったものの、日本大使館側が要求した「寝食の自主的解決や日本語が堪能」な

クリックして拡大する東日本大震災で遠のいた観光客を呼び戻そうと、全国屈指の水揚げを誇るイワシを活用したイベントが開催される＝銚子市の銚子漁港 東日本大震災による風評被害で激減した観光客を呼び戻そうと、銚子市では、さまざまなＰＲ活動やイベントを企画している。地元の観光協会や旅館組合などを中心とした「銚子の元気つたえ隊」が結成され、市外に出向いてキャラバン活動を積極的に展開。市内では夏のシーズンに向けて、初の「銚子いわしまつり」が企画されるなど、街を挙げての観光復興に取り組んでいる。　市観光商工課によると、震災後の原発事故などによる風評被害や消費者側の自粛傾向を受けて、３～４月の市内観光施設の入り込み客数は、前年比約７割減と大幅に落ち込み、市内の観光業は大打撃を受けた。　こうした状況を打開しようと４月に結成された「銚子の元気つたえ隊」は、これまで埼玉県川口市と柏市でキャラバン活動を行い、隊長の

市内西地区で活動するまちおこし集団「地域の未来を考える会」などの主催で６月11日（土）、荒崎海岸クリーンフェスタが行われる。 当日は、荒崎海岸の清掃後、ヒラメの稚魚１０００尾を放流。さらに、ダイバーが集めた海底ゴミの分別のほか、疑似餌づくり教室なども実施。「イベントを通して、海と私たちのつながりを見直してほしい」と主催者。会場は荒崎海岸公園なんやの浜、時間は午前９時から正午。天候などによる実施の可否は当日早朝、ホームぺージ（http://wafa.jp/）に記載。

トカラ列島・十島村（人口６０１人）で、トビウオのブランド化に向けた取り組みが始まっている。急速冷凍機を導入し、流通経路づくりと安定供給を目指しており、同村は「村おこしの起爆剤にしたい」と意気込んでいる。 県のトビウオの漁獲高は全国の２割を占めるが、その７割は種子島・屋久島沖に集中。十島村周辺でも豊富に取れるが、トビウオは鮮度が落ちやすく、流通に時間がかかる十島村では「取っても売れない」（敷根忠昭村長）状況が続いていた。 そこで、村は県の特定離島ふるさとおこし推進事業を活用し、今年３月、急速冷凍機（約１２００万円）を同村の宝島（１０８人）に導入。取れたてを急速冷凍し、鮮度を保ったまま県本土に運ぶ流通経路づくりに乗りだした。 ４〜６月に豊富に取れるトビウオを冷凍保存することで、一年を通した安定供給も可能。県本土の飲食店やホテル・旅館、学校給食などへの提供や、スーパーでの販売が見込めるという。

宮城中～北部 地盤の高さ公表 5月26日 16時42分 ことし３月の巨大地震で東北地方の太平洋沿岸を中心に地盤が大きく沈下した問題で、国土交通省は、新たに宮城県中部から北部の地盤の高さを詳細に示した地図を公表しました。石巻市では、内陸８キロ前後まで海抜０メートル以下の地域が大きく広がるなど、高潮や洪水の危険性が高まっていることが分かりました。 新たに公表されたのは、宮城県の気仙沼市から仙台市までの地盤の高さを示した地図です。海抜０メートル以下の地域は青色、大潮の満潮時の海面より低い地域は緑色、また昭和５５年の高潮災害のときの海面より低い地域は黄色で示されています。このうち、石巻市では、青色の海抜０メートル以下地域が北上川と旧北上川沿いに内陸８キロ前後まで大きく広がっていて、高潮や洪水の危険性が高まっていることが分かります。満潮時に浸水を繰り返している沿岸部の渡波地区の周辺は、海抜０メートル

青森県は２６日、同県の陸奥湾西部海域の養殖ホタテガイから国の規制値を超える下痢性貝毒を検出したため、この海域の養殖ホタテガイの出荷を同日付で自主規制すると発表した。健康被害の報告はないという。　青森県はホタテガイの水揚げ量が北海道に次ぎ全国２位。昨年は猛暑による高水温で陸奥湾産のホタテガイが大量死した。

陸奥湾養殖 県、うろ切除を指導 県は２６日、陸奥湾西部の海域で養殖しているホタテから、国の規制値を超える下痢性貝毒を検出したと発表した。同湾で検出されたのは２００９年５月以来、２年ぶり。 県水産振興課によると、２３日に検査で採取したホタテの「うろ」（中腸腺）から、規制値の１グラムあたり０・０５ＭＵ（マウスユニット）を上回る下痢性貝毒を検出した。 下痢性貝毒はホタテが有毒のプランクトンを食べることで「うろ」に蓄積する。人が食べると下痢や腹痛を起こす。県は２６日、養殖、加工業者などに対し、県漁連指定の処理場でうろを取り除いてから出荷するよう指導した。 県は週１回サンプル検査をしており、引き続き監視を続ける。

８月１日まで　「復興手伝いたい」 江戸川区は２６日、５月末までを予定した東日本大震災の被災地・宮城県気仙沼市への職員派遣の期間を、８月１日まで延長すると発表した。これまでの計１２２人に加え、さらに計９６人を派遣する計画で、延べ人数では３９０６人と区職員の総数（３７８０人）を超える規模になる予定。「できる限り手伝いたい」と職員の意気も上がっている。 区は、都に支援要請が来ていた気仙沼市に２３区の先陣を切って４月１６日から約２０人の職員を派遣している。当初は罹災(りさい)証明の発行を手伝うなどしていたが、その後は避難所の運営や印鑑証明の発行、生活支援金の申請受け付けといった様々な支援に広げている。 区職員は約５０キロ・メートル離れた岩手県藤沢町のペンションを宿に、毎日１時間以上かけて気仙沼市役所に通っている。第１陣として現地入りし、約１か月間尽力した産業振興課の伊藤美紀夫係長（５６）は、自宅や

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“海底の魚から基準超放射性物質” 5月26日 22時44分 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、環境保護団体「グリーンピース」は、海底付近に生息するアイナメやナマコからも新たに基準を超える放射性物質を検出したとして、「より多くの生物を対象に調査を進めるべきだ」と訴えています。福島県は「漁は自粛されており、基準を超える海産物が市場に出ることはない」としています。 環境保護団体「グリーンピース」は、今月３日から９日にかけて、福島県の沿岸や沖合で採取した魚介類などに含まれる放射性物質について、フランスとベルギーの検査機関に分析を依頼し、２６日、その結果を公表しました。それによりますと、放射性物質が国の暫定基準を超えていたのは１１種類の魚介類や海藻で、このうち、いわき市の小名浜港で取れた「エゾイソアイナメ」からは基準の１．７倍に当たる放射性セシウムを検出したということです。また、同じくいわき市の

養殖したイワガキの出荷作業が、平戸市で初めて行われている。これまでは冬が旬のマガキが中心だったが、夏場に出荷できるイワガキを普及させることで、養殖業者の収入を安定させるのが狙い。関係者は「平戸の新しい夏の味覚としてアピールしたい」と意気込んでいる。（河津佑哉） 市によると、市内の養殖業者７軒は昨年度、約１２・５トンのマガキを生産。売り上げは計約６２５万円で、１軒あたり９０万円足らずだった。出荷も１１〜３月頃に限られるため、夏場は農業などで収入を補う業者も多いという。 そこで注目されたのが、５〜７月に出荷のピークを迎えるイワガキ。岩のような形をした殻とコリコリとした食感が特徴で、マガキよりも大きく育つ。タウリンなどが豊富で、夏バテ予防に効果があるとされる。 養殖では、カキを入れた海中のかごを定期的に交換する必要がある。手間がかかるため、これまでは敬遠されてきたが、夏場の収入対策として、一部の

マグロやブリ定置網「大漁」　震災後初の水揚げ　宮古魚市場 宮古市魚市場に震災後初めて水揚げされた定置網漁のブリ＝２６日午前８時１５分ごろ 岩手県宮古市魚市場に２６日、東日本大震災後初めて、定置網漁で捕れたマグロ、ブリなど約２トンが水揚げされ、市場は久しぶりに活気づいた。 　水揚げされたのは、宮古市に隣接する岩手県岩泉町の沖合で捕れたクロマグロ（ホンマグロ）１１匹、ブリ３４匹、ワラサ１７５匹など約２０種類。最も大きいマグロは重さが１１２キロあり、１キロ当たり３３４０〜１７００円で取引された。 　魚市場の佐々木隆参事は「マグロだけでなく、定置網にブリがかかるのは珍しい。大漁で良いスタートになった」と笑顔で話した。