【大連=竹内誠一郎】黄海で8日に北朝鮮の武装船に拿捕された中国漁船3隻が解放され、21日早朝、大連郊外の港に帰港した。 10日以上にわたり拘束されていた乗組員28人は病院で検査を受けた結果、複数の乗組員に殴打などによる負傷が確認されたという。 漁船の船主(42)は読売新聞の取材に、「乗組員らは拘束中、毎日のように殴られ、監視員に私語を禁じられた。家畜のように扱われた」と語った。 黄海の中朝境界線付近では、中国漁船と北朝鮮船とのトラブルが多発している。今回は、漁船の船主が15日、ネット上で事件を公開したことから、外交問題に発展。金正恩第1書記の中国訪問など懸案を抱える北朝鮮は、中国内で北朝鮮に対する反感が高まることを恐れ、解決を図ったとみられる。