梶谷懐『中国経済講義』（中公新書） ９点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

10月14 梶谷懐『中国経済講義』（中公新書） ９点 カテゴリ:政治・経済９点 中国のマクロ経済が専門ながら、『「壁と卵」の現代中国論』や『日本と中国、「脱近代」の誘惑』で経済を軸に思想や社会問題を含めた形で中国と日本を論じ、『日本と中国経済』（ちくま新書）で日中の経済交流と中国の現代経済史を分析した著者が、現在の中国経済が直面している重要な課題を論じたもの。 経済学の概念を使ってかなり本格的に論じているために、前半の章を中心にやや難しく感じる部分もあるかもしれませんが、本格的に論じているからこそ、いまこの瞬間の問題点だけではなく、中長期的な問題というのも見えるようになっていて非常に読み応えがあります。中国経済に対して、ある程度の見通しをもっておきたいという人には必読の本といえるでしょう（ただ、序章〜第２章はテクニカルな部分も含むので、経済学の概念に慣れていない人は第3章から読んでもいいか

[zyzy]

JASRAC騒動やらなにやらが付きまとう著作権界隈とかみてると、知的財産権の概念自体がもしかすると失敗だったという可能性もあるのかもなぁ……

[haruhiwai18]

"ゾンビ企業による鉄鋼など過剰な供給はアメリカとの貿易摩擦の一因""こうしたゾンビ企業をスムーズに退出させるか…に生まれ変わらせることができるかが、今後の中国経済を占う一つの鍵"　→ここが特に重要そう(小波

[mugi-yama]

“プレ・モダン層が存在する（モダン（近代）的制度が不十分である）がゆえに、ポスト・モダン層が成長するというのが中国経済の一つの特徴”　ﾍｰ

[kaikaji]

"難しく感じる部分もあるかもしれませんが、本格的に論じているからこそ、いまこの瞬間の問題点だけではなく、中長期的な問題というのも見えるようになっていて非常に読み応えがあります"　ありがとうございます！