テレビ的成熟 - 内田樹の研究室

青山さんが府知事選のあとの新聞の底意地の悪いコメントに怒っている。 http://yummyao.at.webry.info/ 私も同感である。 済んでしまったことについて、後から「だから言ったじゃないか」みたいな訳知り顔をされても得るところはない。 そんな訳知り顔をする暇があったら、この「災厄」がもたらす被害を最小限に食い止めるにはどうすればよいのかを考えることに知的リソースを投じる方が生産的だろう。 外洋航海士であった池上六朗先生から伺ったことだが、船が座礁したときには、「だから言ったじゃないか」みたいなことを言ってせせら笑う人間に用はない（というか、そんなやつはその場ではり倒される）。 とにかく、この苦境から脱するためには「使えるものはすべて使う」という姿勢でなければならない。 猫の手も借りたいときに人間の手を使わない法はない。 こういう場合に必要なのが「ブリコラージュ」的な知性運用

[tsumoyun]

“内面的な確信の動員抜きで成し遂げることができる社会的行為の総体を「文化」と呼ぶ/テレビの中の人々は「彼ら自身」を演じる。彼らが「こうすれば受ける」という計算に基づいて構築した架空の人格である ”

[cyclolith]

あ、やっぱりパスカルの言葉だったのか。

[gyanta]

、「視聴者とタレントの関係」は、現在の平均的日本人が他者と取り結ぶ中では、あきらかにもっとも「練れた」関係の一つだからであ。

[kkbt2]

これは面白い視点。実効性のわからない経歴や良心は参考にしないという視聴者的態度だとしたら確かにクール。物言わぬ有権者が一番リアリストなのかもしれない

[Gen]

大阪府知事選についてこれでわかった気になるのは自由だが、府民の投票行為に言及したいならば、地に足の着いた分析も読むべき。http://sok-sok.seesaa.net/article/82132878.html

[walkinglint]

> 例えば、挨拶をするときに、「やあ、こんにちは」という言葉を相手の身に対する祝福の気持ちが内面に充実するまで保留していた場合、私たちは「なかなか挨拶をしない失礼な人間」だと思われるリスクを負うことにな

[kusugaoka]

「片平なぎさも老けたわね」／タレントたちをみつめている視聴者たちの眼は冷たく、そして不思議な暖かさを伴っている／有権者たちは「自分にもそのふるまい方が予期できる政治家」を統治者として優先的に選択する

[kyorecoba]

『「片平なぎさも老けたわね」』

[taraijpn]

『上から目線』って何なんだろうともやもやしていたことが端的に書かれているように思えた。慈母かはともかくとして。＞歯に衣着せぬ批評性と慈母のような寛大さ。

[ijustiH]

「跪いて祈り、信じているように行動しなさい。そうすれば信仰を自然に追い払える」/ジジェクは内面的な確信の動員抜きで成し遂げることができる社会的行為の総体を「文化」と呼ぶ