書評・最新書評 : ヒトラーの裁判官フライスラー ［著］ヘルムート・オルトナー - 市田隆（本社編集委員） | BOOK.asahi.com：朝日新聞社の書評サイト

■政権に忠実な官吏の無責任体質 ナチス・ドイツの独裁下で国家反逆行為などを裁く人民法廷の長官を務めたローラント・フライスラー。ナチスに抵抗した学生グループ「白バラ」やヒトラー暗殺未遂事件の被告らに死刑判決を下した裁判官だ。 ドイツ人ジャーナリストの著者は、フライスラーの評伝として、ナチスの恐怖政治と完全に一体化した法律家の狂信的な行動を描くだけにとどまらない。多くの裁判官が、人道的な刑法を廃絶して国家の権利を第一とするナチスの法支配に「嬉々（きき）として」従った経緯を克明にたどり、敗戦後に何の反省もない彼らの態度を徹底的に批判する。 １９３４年創設の人民法廷による死刑判決は５２４３件。本書では、第２次大戦中の４３、４４年にフライスラーが関わった判決文１０件を代表例として紹介している。一般市民が職場の同僚らに何げなくもらした体制への不平不満が「死に値する大罪」と見なされた。判決文は不条理劇の

[kurokawada]

ナチス体制を特に熱烈に支持したのが法曹界と医学界だったたというのは考えさせられる

[haruhiwai18]

"一般市民が職場の同僚らに何げなくもらした体制への不平不満が「死に値する大罪」と見なされ""法律家たちはナチスに協力した自分を時代の犠牲者とみなし、後悔の念もないという"　→アイヒマンだらけの世界

[vox_populi]

本書の著者によればフライスラーは「ナチスの法解釈をとりわけ几帳面に実践したひとりの執行人に過ぎなかった」。「他の法律家たちは多くの者がナチス政権下の法に従っただけとして処罰を免れ、復職まで許された」。

[throwS]

『多くの裁判官が、人道的な刑法を廃絶して国家の権利を第一とするナチスの法支配に「嬉々（きき）として」従った～法律家たちはナチスに協力した自分を時代の犠牲者とみなし、後悔の念もないという』

[bt-shouichi]

「人民法廷に関わった他の法律家たちは戦後どうなったか。多くの者がナチス政権下の法に従っただけとして処罰を免れ、復職まで許された。」「ナチスに協力した自分を時代の犠牲者とみなし、後悔の念もないという。」