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水路から - アガスティアの葉に火をつけろ。
こぽこぽと水が流れている。待っているあいだ水音に耳を傾けながら本を読んでいたが、とうとう車を降り... こぽこぽと水が流れている。待っているあいだ水音に耳を傾けながら本を読んでいたが、とうとう車を降りる。農業用水がさらに広い水路へと落ちこみ、ちいさく渦を巻き、流れてゆく。通りをはさんで、村の郵便局。そこには近所の人の手芸品や絵手紙などが飾られているだろうか。バス停は雨風や雪を防ぐためか小屋のようになっていて、中には椅子が7つ並んでいた。一緒に行くかと言われたが、運転手だけにしますと断った。家にこもっているうちに私の顔つきはぼんやりと緩んでしまった。契約の現場に同席するには明らかに緊張感に欠けている。夫が書類を広げているだろうその会社の応接室からは見えないことを確認してから、バス停の壊れかけの椅子に座って読みかけの本を広げた。水路の音があまりにも心地良い。短い物語の穏やかで哀しい余韻と、目の前の風景。なぜかそこに置いてある毛布、窓に張りついた幾何学模様の蛾、散らかったエスキモーアイスクリームの