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科学者の社会的責任『科学・技術と現代社会』
「知りたい」が科学であり、「変えたい」が技術である。従って、技術の限界は人が今の姿形をしている身... 「知りたい」が科学であり、「変えたい」が技術である。従って、技術の限界は人が今の姿形をしている身体的物理的な限界に依存するが、科学の限界は存在しない。人が「知りたい」を止めないかぎり。科学に善悪はない。だから、技術は物理的限界まで、科学は人である限り、どこまでも行ける。 しかし、本書の著者である池内了はそう考えない。べき乗で歴史を振り返り、科学と技術が密接に絡み合い、社会の中で発展してきたことを指摘する。科学の軍事化、制度化、技術化、商業化といった観点から「科学と社会」の関係性を掘り下げる。そして、科学や技術を規定し限定するのは社会であり、「知りたい」科学、「変えたい」技術には、社会的な責任が伴うと主張する。これが本書の趣旨。 歴史視点「科学の歴史と技術の変容」から始まり、倫理観点「科学者の社会的責任」、そして理論の視点「要素還元主義からの科学の限界」など様々な角度から掘り下げている。テー
2015/01/01 リンク