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現代の女たちを優しく肯定する映画 堀 禎一「夏の娘たち~ひめごと」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
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現代の女たちを優しく肯定する映画 堀 禎一「夏の娘たち~ひめごと」|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」
堀禎一は『夏の娘たち~ひめごと』でまたしても小津安二郎の映画を蘇らせた。『秋日和』のように、独り... 堀禎一は『夏の娘たち~ひめごと』でまたしても小津安二郎の映画を蘇らせた。『秋日和』のように、独り身の母と娘が心を通わせ最後に娘が嫁ぐ。葬式で女たちが喪服を着て、結婚式の日に花嫁が白無垢姿を見せるのも同じだ。『東京物語』や『小早川家の秋』の喪服と『秋刀魚の味』の白無垢も思い出される。ヒロインの直美は母と話して両手で顔を覆って泣き、義理の妹の亜季は父の死を悲しみハンカチを顔に当てて泣く。これらは小津の映画の女たちと同じ泣き方だ。直美が母に裕之との結婚の意志を告げると、母は「味噌漬け持ってきて」と頼む。『麦秋』で、紀子が矢部たみに息子と結婚する意志を告げると、たみが「パン食べない? アンパン」と誘うように。 しかし決定的な違いがある。小津の映画が親子の関係を物語の軸に据えるのに対し、『夏の娘たち』では娘の恋愛が中心になるのだ。その結果、小津の映画と違って親の独身は娘の結婚のいかなる障害にもならず