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[書評] 神の息に吹かれる羽根(シークリット・ヌーネス): 極東ブログ
以前のブログの世界だと年末になれば、今年読んだ本のベストランキングといった趣向の記事をよく見かけ... 以前のブログの世界だと年末になれば、今年読んだ本のベストランキングといった趣向の記事をよく見かけたものだった。いや、今でもあるのかもしれない。だが、自分の見える範囲では見かけなくなった。それはそれとして、私についてはどうか。そういうリストを作る気力はない。そういうリストに有りがちな今年出版された書籍を想起するのというのも、気後れのような感じが伴う。 そうしたなかでも、今年読んで一番心に残る一冊は、はっきりしている。シークリット ヌーネス『神の息に吹かれる羽根』である。2008年に翻訳書が出版された。大手出版社なら今頃、文庫本になっていても不思議でもないようだが、見かけない。現在では翻訳書は中古書でしか見つからないだろうか。でも、もし文学というものに一片の関心もあるなら、お読みなさいと言いたい。これが文学だから。 書名からは当然、神秘家ヒルデガルト・フォン・ビンゲンを想起するだろうが、それは
2016/12/07 リンク