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恐山あれこれ日記: 「人でなし」の宗教
「人でなし」の宗教 「答えのない(または、答えられない)問い」は存在しますが、「問いのない答え」は... 「人でなし」の宗教 「答えのない(または、答えられない)問い」は存在しますが、「問いのない答え」は存在しません。それは「答え」の概念の定義から外れるからです。 たとえば、「私はなぜ存在するのか」という問いは、原理的に答えられません。答えるとすれば、「問い」の水準を切り下げて、一定の視点から言語化の条件を課し、その条件に応じたアプローチ方法によって出てくる「答え」をもって、それ以上問うことを中止する以外にありません。 ということはつまり、我々は自らの存在をそれ自体として肯定する根拠も条件も欠いている、ということになります。 私は、「宗教」と呼ばれるものの根底には、このような人間の存在の無根拠性に対する苛烈な認識があると思います。もっと言えば、「人間」の在り方をそのまま肯定するような宗教は、宗教の詐称に過ぎず、「処世術」と呼ぶべきだと思います。その根源において、「ヒューマニズム」は処世術にはあ
2012/07/10 リンク