歴史・迷宮解：オホーツク人の影響 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

◇遺伝的、文化的にアイヌへ 古代の北海道のオホーツク海沿岸に遺跡を残し、どこへともなく消えた謎の人類集団オホーツク人が、日本人のもう一つの祖先としてクローズアップされている。出土人骨のＤＮＡや形態の分析によって、後世に遺伝的影響を与えたことを明らかにした論文が、日本人類学会の英文機関誌などに次々と発表されている。 稲作文化が伝わらなかった北海道では、縄文時代の後にも続縄文と呼ばれる狩猟・採集文化が続いた。その後、アイヌ文化が成立するまで展開した擦文（さつもん）文化の時代に重なる５～１３世紀ごろ、北東沿岸部ではオホーツク文化と呼ばれる全く異質の文化が展開していた。 考古学調査や米田穣・東京大准教授（先史人類学）が行った出土人骨の成分分析によって、オホーツク人はオットセイやトドなどの海獣の狩猟を生業としていたことがわかっている。アイヌのイオマンテのルーツとも言われるクマ送りの儀礼もしていた。

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日本人の頭蓋形態には、縄文人の特徴、弥生時代に大陸から渡来した人たちの特徴、アイヌに残るオホーツク人の遺伝的影響、沖縄の独自性があり、アジア大陸の北と東からの絶えざる遺伝子の流入で多様性が生まれたと結