「改革派は消される？」中国"良識派重鎮"事故死の不穏 | 世界透視術 | 金子秀敏 | 毎日新聞「経済プレミア」

背筋がぞくっとした。良識派として知られる中国の長老外交官、呉建民・元駐フランス大使を乗せた車が６月１８日未明、湖北省で事故を起こし、呉氏ら２人が死亡、３人が負傷した。日本の新聞にも１段の訃報が載ったが、中国では衝撃がじわじわと広がっている。いまの中国でなくてはならない人物のひとりだった。タカ派軍人の危機あおりや、タカ派メディアの大衆迎合言説に対して、真正面から理性を持って反撃してきた改革開放派の知識人だった。 この記事は有料記事です。 残り1212文字（全文1419文字）