富士通元社長辞任巡る賠償訴訟：投資ファンドの請求棄却 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

富士通の野副州旦（のぞえ・くにあき）元社長の辞任を巡り、東京都内の投資ファンドとその経営者らが、富士通役員らに反社会的勢力と指摘されて名誉を傷つけられたとして、同社と会長ら役員３人に計３億３０００万円の賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は１９日、請求を棄却した。 判決によると、富士通役員らは０９年９月の役員会議で「付き合いのあるファンド（原告）は反社会的勢力とのつながりが濃厚」などとして、当時社長だった野副氏に辞任を要求。辞任後の１０年３月には同社ホームページ（ＨＰ）が「野副氏が（原告と）関係することはふさわしくない」との文章を掲載した。 甲斐哲彦裁判長は「会議での発言は広く知られる可能性はなく、ＨＰの文章は原告を匿名とするなどしており、特定できる情報はない」などとして、名誉毀損（きそん）には当たらないとした。【和田武士】