小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発 小耳症手術・耳穴が正常位置よりも２．５センチ下に存在していた症例

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和４年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。 本日は小耳症に対する第１回目の、肋軟骨移植術だった。 上の写真が、術前の状態。 耳が存在すべき場所を赤マジックで書いている。 現在、存在する「耳たぶ」らしきものはあまりにも下にあり、 その中に耳穴が存在するものの、 耳の穴が本来あるべき場所よりも２．５センチもかけ離れて、下に存在するのだ。 上の写真のごとく、耳たぶを最大限上に引っ張りあげても 耳穴は耳の一番下にある。 このような症例は通常の小耳症と異なり、非常に困難な手術となる。 いかに耳穴を生きたまま正常な場所まで引き上げられるかが、勝負となる。 上の写真は手術終了時の状態。 耳も耳穴も正常な場所に再建されている。