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続・続堕落論(2021)
六月X日、天皇の名によって五輪中止となり、天皇によって救われたと人々は言うけれども、日本歴史の証す... 六月X日、天皇の名によって五輪中止となり、天皇によって救われたと人々は言うけれども、日本歴史の証するところを見れば、常に天皇とはかかる非常の処理に対して日本歴史のあみだした独創的な作品であり、方策であり、奥の手であり、政府はこの奥の手を本能的に知っており、我々国民又この奥の手を本能的に待ちかまえており、かくて政府日本人合作の大詰の一幕が六月X日となった。 たえがたきを忍び、忍びがたきを忍んで、朕の命令に服してくれという。すると国民は泣いて、外ならぬ陛下の命令だから、忍びがたいけれども忍んで辞めよう、と言う。嘘をつけ! 嘘をつけ! 嘘をつけ! 我等国民は五輪をやめたくて仕方がなかったのではないか。かち割り氷を配って酷暑に立ちむかい、土人形の如くにバタバタ死ぬのが厭でたまらなかったのではないか。五輪の終ることを最も切に欲していた。そのくせ、それが言えないのだ。そして大義名分と云い、又、天皇の命
2021/06/26 リンク