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『ホテルローヤル (集英社文庫)』(桜木紫乃)の感想(576レビュー) - ブクログ
桜木紫乃さん2冊目。直木賞を受賞した代表作を読みたくて購入。 家業のラブホテルであるホテルローヤル... 桜木紫乃さん2冊目。直木賞を受賞した代表作を読みたくて購入。 家業のラブホテルであるホテルローヤルの仕事を高校生の頃から手伝っていた、という経歴からホテルローヤルに関わる人々の生態が事細かに綴られている。 7つの短編がホテルの廃墟から始まり、ホテルが作られる時期まで遡っていくという逆回しの展開。 廃墟のラブホテルの艶めかしいシーツの跡がある部屋で、彼女のヌード写真を撮る彼氏。挫折した彼の狂気的な撮影動機となった部屋は、そのホテルを廃業しようとした娘が、大人の玩具の営業と関係しようとして果たせなかった跡。廃業の原因ともなった女子高生と教師の心中は、後の短編に経緯が綴られる。 苦しい経営のお寺の奥さんが、お布施として檀家の 人達と関係を持つ話しは切ない。ホテルの従業員の奥さんは、どうしようもない家庭を耐えることで生きている。 暗く悲しい内容が殆どだが、淡々と、そして詳細に描かれている。ラブホテ
2016/01/06 リンク