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小説「記憶のたわむれ」① - Blue あなたとわたしの本
窓から差しこむ秋の陽射しが小説原稿を照らしている。常緑樹を通して届くその光は、ゆれ動く模様を作っ... 窓から差しこむ秋の陽射しが小説原稿を照らしている。常緑樹を通して届くその光は、ゆれ動く模様を作っている。楕円形の光斑こうはんが三角の影にまじわり、たわむれ、離れてはまた重なり、いつしかひとつの光となって判別もつかなくなる。 新作の二十回目の書き直しがいま終わった。三週間寝かせたあとの推敲でほとんど直したいところがなかったから、今回の修正で最後としてもいいのかもしれない。いつものようにいじり続けるのだろうけど。僕の手もとを離れ、印刷にまわされるまで。 初めてあの話を──と思った。作品のなかに組みこんだな。 十九歳だった僕にその話を聞かせてくれたのは、藤堂とうどうさんという三十一歳になる男の人だった。それからすでに十二年の月日が流れた。いまでは自分も三十一歳になったというわけだ。藤堂さんとの付き合いは、もうない。彼がどこにいるのかもわからない。藤堂さんなどという人物が本当に存在したのかどうか、
2017/11/29 リンク