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「頼むから救急車だけは呼ばないでくれ……」階段で泡を吹いて倒れていたオヤジが、筆者に懇願した理由とは? | 文春オンライン
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【5月12日】部屋から注射器 勤務中にも関わらず昼休みになるとこっそりと部屋でグビグビと缶ビールを飲... 【5月12日】部屋から注射器 勤務中にも関わらず昼休みになるとこっそりと部屋でグビグビと缶ビールを飲んでいるアル中の芳夫が、高圧洗浄機を持ち出して215の部屋を磨き上げている。ちなみに私と芳夫と九州出身のK太郎は南海ホテルの部屋に社員寮という形で泊まっており、皆川さんと市原さんは近くのドヤに泊まっている。 清掃スタッフにはもう1人、ひとみちゃんという私と同じ年齢くらいの綺麗な女性がいたが、女性にはちょっとプレッシャーになりかねない皆川さんのオラつき具合と、K太郎のネチッこく陰気臭い視線のせいであっという間に辞めてしまった。 南海ホテルのエレベーターに彫られた落書き。「アンコ」とは日雇い労働者のことを指す(筆者提供) 「215、なんかあったんですか?」 酒の入っている芳夫に聞いても「いやあ」とか「ああん」としか言わないので、気になることがあればすべて皆川さんに聞くようにしていた。市原さんは関