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地獄めぐりの果てに辿り着いた魂の道標か!?「心の壊し方日記」が描くノワールな心の旅 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
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地獄めぐりの果てに辿り着いた魂の道標か!?「心の壊し方日記」が描くノワールな心の旅 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
「フィルム・ノワール」と呼ばれる映画の数々がある。1940年代から1950年代にかけてアメリカで製作され... 「フィルム・ノワール」と呼ばれる映画の数々がある。1940年代から1950年代にかけてアメリカで製作された犯罪映画の中でも、主人公の暗い心の彷徨を描き、ハッピーエンドとは無縁の結末を迎える作品を、フランスの映画評論家がそう名付けたそうだ。 そこから派生する形で、フランス語の暗黒を意味する「ノワール」という言葉は、映画の世界だけでなく犯罪小説などを経由して、21世紀の現実世界でも暗色の輝きを放っている。 個人的には、「苦役列車」で芥川賞を受賞した、暗くて深い心の沼に溺れるような読書体験を味わわせてくれた故・西村賢太の私小説もそう呼べる1つだと思うが、映画や小説といったフィクションの対岸から登場したのが、真魚八重子の「心の壊し方日記」だ。兄弟の死が引き金となり、人生の残酷な局面と向き合うことになった「わたし」こと著者が辿るダークな心の旅を描いたノンフィクションである。 亡兄には隠れた浪費癖があ