イラン「改革派大統領」誕生の背景…アメリカ一極支配から「多極化」へとシフトする世界でイラン外交はどう変わるのか（舛添 要一） @gendai_biz

エブラヒム・ライシ大統領がヘリコプター墜落事故で死亡したのを受けて行われたイランの大統領選では、7月5日の決選投票で、国際協調を唱える改革派のマスード・ペゼシュキアン元保健相（69歳）が、保守強硬派のサイード・ジャリリ元最高安全保障委員会事務局長（58歳）を破って当選した。その原因は何か。また、今後のイランの内政・外交はどうなるのかーー。 予想以上の票差で 6月28日に行われた大統領選では、ペゼシュキアンが42.45％、ジャリリが38.61％、モハンマドバゲル・ガリバフ国会議長が13.78％、モスタファ・プルモハンマディ元内相が0.84％であった。後3者は保守強硬派である。投票率は、過去最低の40％であった。 イランでは、最高指導者アリー・ハメネイ師の影響下にある護憲評議会による資格審査で認められないと選挙に立候補できないが、今回は、以上の4人に加えて、アミールホセイン・ガジザデハシェミ副