なぜ異なる地域で似た文化が生まれるのか…数理モデルが解明する「人間社会」の普遍性（板尾 健司） @gendai_biz

数理モデルで「文化を生む仕組み」を考える ここで筆者は数理モデルのシミュレーションによって、文化を生む仕組みを調べる方法を提案する。 数理モデルとは一般に、対象となる現象について、それがとる状態を数量で、状態の挙動の規則を数式で表したものである。特にコンピュータシミュレーションをするときは、今の状態に応じて次の時点での状態を定める時間変化の規則を数式で表現する。 例えば、現象として人口動態を考えると、人口という「状態」が、夫婦あたりの平均の子供の数に応じて「時間変化」することを、数理モデルで表現することができる。最も単純な例では、夫婦あたり4人の子供を産むのであれば世代ごとに人口は倍になり、1人を産むのであれば半分になる。 これを用いれば、「もし今の出生傾向が続けば100年後の人口規模はどうなっているか」という未来予測をしたり、「もし、とある少子化対策を行い、今の傾向が変化したら未来予測は