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「三体問題」はなぜ難しいのか? 一体問題、二体問題との本質的な違いとは(浅田 秀樹)
SF小説の題材として扱われ一躍有名になった「三体問題」。簡単に言ってしまえば「天体が3つある場合、そ... SF小説の題材として扱われ一躍有名になった「三体問題」。簡単に言ってしまえば「天体が3つある場合、それらの天体の運動はどうなるのか?」というものですが、なぜこれが重要な問題なのでしょうか? 「一体問題」や「二体問題」はどうなのか? 天体力学の専門家である弘前大学の浅田秀樹さんに解説していただきました。 (この記事はブルーバックス『三体問題』の内容を再構成したものです) 目的地にたどり着けるかどうかは、手段に依存する 明治時代、日本から米国への移動手段は何週間もかかる船旅しかありませんでした。 20世紀になると飛行機が登場して、今では出発したその日のうちに、日本から米国に移動することが可能になっています。その飛行機を用いても、人類は月までは行けません。しかし、人類はロケットを開発し、月に到達できるようになりました。 このように、手段を変えれば、到達できる範囲も変わってきます。同様に、数学の世
2024/08/08 リンク