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死体は「脱ぎ捨てた洋服」、その後に残る深いもの 谷川俊太郎が向き合ってきた生と死:朝日新聞GLOBE+
自分が死んで死体になったらそれはもう自分ではない、という感覚が僕にはありますね。 死体は有機物だか... 自分が死んで死体になったらそれはもう自分ではない、という感覚が僕にはありますね。 死体は有機物だから、日本人の伝統的な感覚では、「土に還る」というのかな。脱ぎ捨てた洋服、抜け殻みたいなものという感じですね。 ただ、死んだ後には、魂のような何かが残ると思っています。 谷川俊太郎さん。昨年、デビューから70周年を迎えた=2022年12月、小暮哲夫撮影 「あ いるんだ」という詩を最近、書きました。亡くなった友人が、ふっと戻ってくる、現実感みたいなものを書いた詩です。 〈パソコンの中から/死んだ友人の/元気な声が聞こえてきた/あ いるんだ〉 〈見えなくても/聴こえなくても/触れなくても/すぐそばに〉 (詩から引用) それは、記憶や思い出よりも深いもののように思います。 だから、死は、瞬間的なものではなく、ずっと、生きることの中に後を引いているものじゃないかと思いますね。生から死へは、フェードイン、
2023/03/07 リンク