李禹煥（リウファン）さんが語る芸術とAI 答えでなく、考えるきっかけを提供したい：朝日新聞GLOBE＋

韓国出身で日本在住のアーティスト李禹煥（リ・ウファン）さんは、鎌倉とパリにアトリエを構えている。1年のうち5カ月ほどパリに滞在し、ピカソやジョルジュ・ブラックもアトリエを構えていたという歴史あるビルの一室で制作活動をしている。そのアトリエを訪ね、現在アムステルダム国立美術館で開催されている「李禹煥展」のこと、李さんが中核的存在を担った芸術運動「もの派」やその時代のこと、制作のこと、そして存在感を増すAIへの憂慮などについて聞いた。（ユイキヨミ＝オランダ在住ライター、フォトグラファー） 現代アートは難解だ。 何をどう見ていいのかよくわからない。 そんな苦手意識からこの分野の芸術を敬遠しているのは、筆者だけではないはずだ。 「今回は、深く考える必要のない、難しい説明はいらない展覧会にしました」とは、アムステルダム国立美術館の庭園で開催されている「李禹煥展」のオープニングで、李禹煥さん本人が語っ