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社説:いま、働くということ 人を支え、自分をはぐくむ | 毎日新聞
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社説:いま、働くということ 人を支え、自分をはぐくむ | 毎日新聞
卒業式が終わり、新入社員の姿がオフィスや電車の中で見られる季節がやって来た。 景気の持ち直しや労働... 卒業式が終わり、新入社員の姿がオフィスや電車の中で見られる季節がやって来た。 景気の持ち直しや労働力不足の影響で、ここ数年の労働市場は学生有利の状況が続いている。しかし、長時間労働による過労死や過労自殺は後を絶たず、政府が「働き方改革」を迫られているのが現実でもある。 私たちは何のために働くのか。春の訪れとともに考えたい。 終身雇用と年功賃金で手厚く守られているのが日本の正社員だ。その代わり、会社に命じられるまま残業も出張も異動も受け入れなければならない。当たり前のように思う人は多いかもしれないが、こうした働き方は欧米にはない。 日本も1940年代までは農業や自営業が就業者全体の6割以上を占めていた。今ほど豊かではなかったが、家族も手伝いながら、いつ、どのように働くかは自分で決めていた。雇用労働者も良い条件の職場を自分で選んで移るのが普通だった。 経済の拡大とともに、企業は労働力を確保する