千種ゆり子・お天気みちくさ：遠くの音が伝わるわけ | 毎日新聞

埼玉県富士見市で４月８、９日の夜に開催された人気アイドルグループ「ももいろクローバーＺ」のコンサートで、興味深い現象が起こりました。１５キロほど離れた東京都内でも、ライブの音が聞こえて苦情が相次いだというのです。 音量は距離が離れるほど次第に小さくなるのが一般的です。しかし条件がそろえば、音がさほど小さくならないこともあります。夜になって昼間は聞こえなかった遠くの音が聞こえるという経験をした方もいるかと思います。これは辺りが静かになったことと、気象条件が影響していることがあります。 音は空気の各層の気温によって屈折しながら弧を描くように進みます。暖かい層の方が、より水平に進み、冷たい層ではより垂直に進む性質があります。晴れた日中などたいていの場合、地表の気温は高く、上空ほど低くなっているため、上空に行くほど音は垂直方向に伝わり、上の方に逃げやすくなります。しかし地表付近の気温が低く、上空の

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こんなところでももクロのライブの話が。｢(遠くに音が届く)気象条件がそろっていたことは、いささか不運でしたが、雨予報にもかかわらず、公演中に雨は降りませんでした。そちらに運を使ってしまったのでしょうか｣