B型肝炎再発訴訟、原告が逆転敗訴 「請求権消滅」で1審判決取り消す 福岡高裁 | 毎日新聞

B型肝炎訴訟の控訴審判決で、「不当判決」の紙を掲げる弁護団＝福岡市中央区の福岡高裁前で2019年4月15日午後2時2分、野田武撮影 集団予防接種が原因のB型肝炎の救済を巡り、20年以上前に慢性肝炎になり、いったん治まった後に再発した患者2人が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が15日、福岡高裁であった。山之内紀行裁判長は、国に1250万円ずつ計2500万円の賠償を命じた1審・福岡地裁判決を取り消し、民法の除斥期間（20年）の経過で請求権が消滅したとして、原告側の請求を棄却した。 国の救済策では、裁判を起こし和解に至った慢性肝炎患者には1250万円が給付されるが、損害賠償の請求権が消滅する除斥期間が過ぎてから提訴した場合は治療中で300万円、治癒状態で150万円に減額される。弁護団によると、20年以上前に慢性肝炎を発症し、その後再発した患者約90人が他の慢性肝炎患者と同額の給付を受けられず