理の眼：伝染するヘイトの根は？＝青木理 | 毎日新聞

日韓の対立が続く中、テレビの情報番組などは韓国批判一色に染まり、ある番組ではヘイトクライム（憎悪犯罪）をあおるような発言まで飛び出して謝罪に追い込まれました。また、小学館が発行する『週刊ポスト』最新号の＜韓国なんて要らない＞という特集も差別を扇動するひどい中身で、何人もの作家や文筆家がＳＮＳなどで問題点を指摘しています。 この『ポスト』誌の特集については、性的少数者（ＬＧＢＴなど）を「『生産性』がない」などと書き散らす駄文を掲載し、最終的に休刊へと追い込まれた『新潮４５』（新潮社）問題と共通点があるでしょう。ネットの隆盛で多くの雑誌が販売低迷にあえぐなか、一定の読者がいるらしき“ネトウヨ路線”に傾斜し、暴走してしまう。まさに貧すれば鈍す、の典型ですが、他の出版社もヘイト本の類を出していますから、両誌だけの問題では…