社説：海自潜水艦の衝突 あってはならない事故だ | 毎日新聞

高知県足摺岬（あしずりみさき）の沖合で、海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」が民間の貨物船に衝突した。そうりゅうは、船体上部の艦橋がゆがんで「潜舵（せんだ）」は折れ曲がり、乗員３人が軽いけがをした。 貨物船は、船体の被害はほとんどなく、けが人もなかったという。だが、小さな漁船だったらひとたまりもなかっただろう。あってはならない事故であり、徹底した原因究明が必要だ。 潜水艦は、水中音波探知機（ソナー）で地形や他船舶の存在を把握している。海面近くでは、潜望鏡を海上に出して周囲を目視でも確認する。 事故は、訓練中のそうりゅうが海面近くに浮上した時に起きた。潜望鏡を水面上に出した時に初めて貨物船に気づき、慌ててよけようとしたが衝突したという。 そうりゅうは、通常動力型の潜水艦では世界最高水準の性能を持つ。それほどの潜水艦が、なぜ目の前の貨物船に衝突したのか。 詳細な状況は分かっていないが、ソナーに不具